リモートワーク人材事業のキャスター、SNSでカジュアルに人材募集ができる「bosyu」を事業譲受

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左から:Basecamp 代表の坪田朋氏、キャスター COO の石倉秀明氏
Image credit: Masaru Ikeda

オンラインビジネスアシスタントサービス「CasterBiz(キャスタービズ)」、「RemoteStyle(リモートスタイル)」、「在宅派遣」などリモートワーカー派遣事業を提供するキャスターは7日、デザイン会社 Basecamp が開発・提供する人材募集サービス「bosyu」を事業譲受したことを明らかにした。譲受に関わる金額については不明。キャスターは今後、bosyu の自社サービスとの事業シナジーを模索するとしている。

bosyu は、人材募集をカジュアルに実施できるサービスだ。タイトルや本文を入力し、発行された URL を Twitter や Facebook に投稿することで、簡単に人材募集を始めることができる。2018年4月にサービスをローンチ後、アカウント数1万件以上、募集投稿数5,000件以上。ユーザの中には、ゆうこす(菅本裕子氏)など有名人やインフルエンサーも見受けられる。

bosyu

Basecamp は、DeNA デザイン戦略室、BDG Digital Ventures を経て、育児動画メディア「Babily」を展開する Onedot の CCO を務めながら、自身でもスタートアップ Basecamp を運営する〝事業作り〟デザイナー坪田朋氏によるプロジェクトだ。Basecamp では、Web サービスやモバイルサービスをプロトタイピングし MVP を作ることを得意としているが、bosyu は特に反響が高かったため、「別の人に委ねてグロースした方がいい(坪田氏)」との判断から、今回の事業譲渡に至ったそうだ。キャスターの COO である石倉秀明氏と坪田氏は、共に DeNA に勤務していたことから親交があり、今回のディールのきっかけとなった。

坪田氏によれば、既存のリクルーティングサービスの多くが、会社をブランディング・紹介し、一定の手間をかけて募集を開始する必要があるのに対し、bosyu では個のつながりを重視し、写真さえも用意せずに数分で人材募集をカジュアルに始められるのが特徴だという。実際に坪田氏のプロジェクトでは、bosyu を通じて募集があった人と協業しているケースがいくつかあるのだそうだ。

キャスターは、人材募集のアウトソーシングサービスを提供しており、既存顧客に対して、従来の人材募集 Web サービスではリーチできない層への、募集手段の多様性の確保という点で bosyu に魅力を感じたようだ。石倉氏は bosyu のその手軽さから、「最初、polca に近いかもと思った。ここに小さな経済圏が生まれ、いろんな人が出てくる可能性がある。だからイケるんじゃないかと思った」と、その可能性を評価した。

キャスターでは bosyu の事業譲受を受けて、いくつかのビジネスモデルを検討しており、働き口の多様化に貢献していくとしている。

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