ヘルプデスクサポートサービスプロバイダーのFreshworks、IPOに向け評価額15億米ドルで1億米ドルを調達——Sequoia、Accel、CapitalGから

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Image Credit: Freshworks

一連の顧客サポートと販売ソフトウェアを提供する Freshworks がシリーズ G ラウンドで1億米ドルを調達した。リードしたのは Sequoia と Accel Partners で、Alphabet のレートステージグロースファンド CapitalG の参加もあった。

前回2016年11月のラウンドでの同社評価額は7億5,000万米ドル前後だったと見られている。しかし Freshworks は、今回最新のシリーズ G ラウンド後その評価額が2倍の15億米ドルに達したことを VentureBeat に認めた。

同社は2010年にインドのチェンナイで設立。Freshdesk として知られていたが、昨年コアのヘルプデスク製品を超えた拡張を反映するため Freshworks としてリブランディングした。顧客企業はクラウドベースの Freshdesk 製品を顧客との会話の追跡やチケット管理、チームメンバーとのコラボレーションに利用している。現在 Freshworks は IT サービス管理ソフトウェア、販売 CRM ソフトウェア、コールセンターソフトウェアなども提供している。

Freshworks の CEO 兼共同設立者の Girish Mathrubootham 氏は以下のように説明している。

2010年に Freshworks を始めたとき、当社製品は1つだけで、市場の既存製品よりも優れていて使いやすいカスタマーサービスソフトウェアを提供することを目標としていました。それ以来、当社は年商1億米ドルにまで成長し、Freshsales、Freshdesk、Freshservice などといった当社の全製品がシームレスに連携する統合型 SaaS プラットフォームを作り上げました。単にソフトウェアを稼働させるためであれば追加の統合リソースやコンサルタントは必要ありません。

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(上)Freshworks CEO: Girish Mathrubootham 氏

これまでに Freshworks は1億5,000万米ドルを調達しており、全てのラウンドに CapitalG、Sequoia、Accel が参加している。今回獲得した1億米ドルで、同社はグローバル展開とソフトウェア・アズ・ア・サービス(SaaS)製品スイートへの投資を継続する計画だと話す。

面白いことに、Freshworks は AppDynamics の元財務担当 VP、Suresh Seshadri 氏を CFO に雇用した。Seshadri 氏は AppDynamics で2016年の IPO 準備を進めていたが、最終的に同社は Cisco に買収された経緯がある。従って、この最新の雇用からは近い将来に向け Freshworks が何か大きなことを温めていることがうかがえる。同社は株式公開に関する計画を明かすことはなかったが、Mathrubootham 氏は上場を目指していることに関する大きなヒントを明かした。

同氏は以下のように語っている。

Suresh 氏が加わって当社財務を管理し、フリーキャッシュフローのブレークイーブン化への道筋をつける戦略および最新かつ恐らく最後となるであろう非公開資金ラウンドを率いることで、レガシーなソリューションに失望してきた世界中のお客様に訴求していく私たちならではの機会が開けていると確信しています。

これとは別に同社広報担当者は、Freshworks は特定の時間軸は決定していないが、先々アメリカで上場することになるだろうと VentureBeat に対して認めた。

今、私たちは事業成長に集中しています。私たちは IPO に期限を設定していません。(中略)最終的には IPO しますが、現在は事業拡大に集中しています。

Freshworks は、ホンダ、東芝、Hugo Boss、NHS などの世界中に15万社以上のクライアントを擁するとしている。これは同社の上場準備における好材料だ。競合の Zendesk は、4年前の上場以来波に乗り、2014年5月の IPO 時は9米ドルだった Zendesk の株価は、現在では60米ドルを超えている。

Seshadri 氏は次のように付け加えた。

Freshworks は信じられないほどの成長の波に乗っています。入社して Girish 氏や他の経営陣と働けることは素晴らしい機会であり、Freshworks の拡大が次の段階に進んで行くにあたって素晴らしい位置にあることを確信しています。

Freshworks はインドで設立されたが、2014年にはサンフランシスコに事務所を開設しており、グローバル本社はいまやカリフォルニア州サンブルーノにある。しかし、従業員の大多数は依然としてインドにおり、1,400名がチェンナイをはじめロンドン、ベルリン、シドニーの事務所で製品開発に従事しているという。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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