アフリカで製造・流通業向け営業管理SaaS「SENRI」運営、8,000万円を資金調達——マネックスベンチャーズ、Leapfrog Ventures、ANRIから

by Masaru IKEDA Masaru IKEDA on 2018.9.3

アフリカインキュベーター 創業者兼 CEO 永井健太郎氏
Image credit: Masaru Ikeda

ケニア・ナイロビを拠点に、アフリカ現地の製造・流通業向け営業マネジメントシステム「SENRI」を提供するアフリカインキュベーター(Afri-inc)は3日、マネックスベンチャーズ、Leapfrog Ventures、ANRI から総額8,000万円を調達したことを明らかにした。調達ラウンドは明らかになっていないが、シードラウンドか、プレシリーズ A ラウンド相当とみられる。アフリカインキュベーターは、2015年に森永製菓と ANRI から総額4,000万円を調達しており、今回の資金調達を受けて、これまでの外部資金調達総額は1億2,000万円に達した。

アフリカインキュベーターでは、今回調達した資金を使って、SENRI への決済機能の追加を含むサービスの強化と、現在ケニアやウガンダで提供している SENRI を、サブサハラアフリカ最大の市場であるナイジェリアに進出させる計画だ。

アフリカインキュベーターは、JICA でアフリカのプロジェクトの立ち上げや運営を経験した後、外資系戦略コンサルティングファームでマネージャーをしていた永井健太郎氏が2015年に設立。消費財などを中心に製造・物流業企業50社ほどに SENRI を提供している。日本企業では、ホンダや森永製菓(現地法人を含む)も SENRI の顧客だ。

SENRI(クリックして拡大)
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SENRI
Image credit: Afri-inc

アフリカでは伝統的な小売店を通しての流通が主流のため、流通にかかるコストが大きく、企業にとって流通網の効果的な拡大が困難だ。SENRI では受発注をはじめとする流通プロセスを SaaS 化することで業務を効率化、20%を上回る生産性向上を実現してきたという。

アフリカでは人口が爆発的に増えていく中で、モノを流すネットワークを構築・把握していくことが必要。アフリカ人は、基本的には取引をする上で相手のことを信頼していないが、この問題を IT やモバイルが解決できる部分は多くあると思っている。(永井氏)

永井氏によれば、SENRI はもともと市場が小さく事業性検証がしやすいウガンダで開始し、市場規模の大きく隣接するケニアへと進出。国にかかわらず流通網効率化のニーズが高いことを実感し、多国展開を決めたという。英語のインターフェイスを備えていれば、国を跨いでのローカリゼーションはあまり必要ないことから、早期進出によりケニア、ナイジェリア、タンザニアなど主要市場でのドミナントプレーヤーの座を狙う。

この分野のサービスを提供する企業はアフリカインキュベーターだけではない。ケニアにおいては確実に、また、ナイジェリアにおいてもおそらく競合がいるようだが、永井氏は競合の存在を「そこに市場のポテンシャルがあること」として前向きに捉えている。市場は成熟しておらず、サービスのアフターケアと UX のキメの細かさで「競合よりもいいモノを作れる」と市場奪取にも自信を見せた。

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