人員最適化スタートアップのFriarTuck、シリーズAラウンドでPhilipsとEnterprise Singaporeから360万米ドルを資金調達

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Photo by Shridhar Gupta on Unsplash

AI を利用した人員最適化システムのスタートアップ FriarTuck は、世界的健康機器メーカー Royal Philips と、既存の出資者である Enterprise Singapore の投資部門 SEEDS Capital から、シリーズ A ラウンドで500万シンガポールドル(360万米ドル)を調達した。

この投資により、シンガポール企業である同社は次段階の製品開発、ディープテックへの戦略的投資、人材獲得、東南アジア内での拡大を加速させる。

FriarTuck は、WorkforceOptimizer と呼ばれる、人的生産性の向上、運営の効率化、ビジネスの反応速度向上を可能にする従量課金制のソリューションを企業に提供している。この製品では AI や数学的な最適化技術を使用し、将来の労働需要の予測、数百万に及ぶ複雑なスケジューリングルールの処理、最適なスケジュールの自動生成を行い、計画外の事象をもとにリアルタイムで動的に人員を再配置する。

WorkforceOptimizer は年2,000万件以上の業務を効率化し、医療、小売業、公的機関などに6万以上のユーザを持つ。

FriarTuck の設立者兼 CEO、Alan Sevugan 氏は次のように語る。

今日の CEO は、無駄のない、機敏で柔軟な人員計画を考えています。そのビジョンを実現するため、将来の労働需要を予測して人員のスケジューリングを最適化し、計画外の事象に基づきリアルタイムで動的に人員を再配置できるソリューションを求めているのです。

FriarTuck は医療や小売業、公的機関など幅広い業界に対応する。医療分野では、看護師や臨床医、助手、コメディカル職員の人員計画のみでなく、手術室やカテーテル検査室、画像診断や内視鏡検査のリソース計画や予約スケジュールの最適化も行う。

NUS Enterprise から生まれたスタートアップである同社は、長期在宅治療団体にも統合化された自動リアルタイムスケジューリングソリューションを提供し、介護者(看護師、医師、療法士)のリソースを最適化、生産性を向上し、収益を増加する一方で、旅費や管理費、コールセンターにかかるコストを削減する。

高齢化により医療システムに負担がかかっている中、医療プロフェッショナルの生産性や業務フローの効率化などの問題を、FriarTuck の最適化プラットフォームなどのイノベーションで解決するニーズは非常に大きいです。また、このアプローチは Philips がデジタルテクノロジーに焦点を移していることを反映し、連続体としての医療業界全体にケアを供給する上で変革を起こそうとするものです。

Philips Singapore のカントリーマネージャー、Ivy Lai 氏はそう語った。

【via e27】 @E27co

【原文】

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