Oculus Education、教育機関向けVRパイロットプログラムをシアトル、日本、台湾で開始へ

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Oculus Rift
Image Credit: Oculus

Oculus Rift はゲームプラットフォームとして見られることが多いのだろうが、Facebook の Oculus Education 部門はこの1年間、学校、図書館、博物館に製品をアピールしてきた。また、カリフォルニアの公共図書館に Oculus Rift のヘッドセットとコンピュータを100台寄贈し、MIT やハーバードといった大学では VR 研究プログラムに協賛してきた。Oculus Education は今日(原文掲載日:8月28日)、同社の VR 製品をシアトル、日本、台湾の教育機関に提供するパイロットプログラムを始めると発表した。

シアトルと日本での取り組みに関しては、そのスコープが的確に定められているようだ。シアトルでは、シアトル公立学区が高校向けに教育 VR 創造講座と教育プログラムを創設、また Technology Access Foundation が Oculus と協働し VR における教育者向けのベストプラクティスを開発する。日本では、僻地に住む学生に教育機会を提供するために、高校生の遠隔学習に VR を活用する計画だ。

台湾での取り組みはより大きなもので、Taiwan Internet and E-Commerce Association(台灣網路及電子商務産業発展協会)と協業し、Oculus Rift や Oculus Go のヘッドセット寄贈とあわせ、台湾各地の公共図書館や博物館の所蔵に VR を提供する。対象となるのは、American Innovation Center(美国創新中心)、高雄市立図書館総館、台北当代芸術館、国家図書館、国立自然科学博物館、国立台湾博物館、国立台湾美術館、新北市立図書館、Social Innovation Lab(社会創新実験中心)、Taipei Public Library(台北市立図書館)、タロコ国立公園(太魯閣國家公園)管理処など。台湾での取り組みは、市民に自ら VR を体験してもらい、各組織が自前の VR プログラムを開発することが狙いで、場合によっては没入型のアート作成ツールを使用する可能性がある。

VR の適切な使用法を教えるインストラクターを訓練するのに加え、Oculus ではパイロットプログラムを通じて、教育者や学生が学習や協働作業に VR を取り入れる方法を理解してもらいたいと考えている。同社では、プロダクト開発チームが将来製品の改善に活用できるフィードバックも求めている。

VR での教育コンテンツがどのようなものかに興味があれば、Oculus は特に魅力的な例をいくつか挙げている。Oculus Rift に関しては、教育アプリ「Titanic VR」が沈んだ有名クルーズ船を探索させてくれるし、最近新たにコンテンツが追加された。Unreal Engine 4 が搭載された「Hoover Dam: IndustrialVR」は Oculus Rift でも利用可能。Oculus Go と Oculus Gear VR のユーザは、科学の先駆者ジェーン・グドール、キュリー夫人、グレース・ホッパーの人生に焦点を当てた作品「Breaking Boundaries in Science」を試すことができる。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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