中国のビットコイン採掘者、鉄道網から盗電した罪で3年半の懲役

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Image credit: 123RF / Milovan Drecun

中国の鉄道網からビットコインの採掘活動に使用するため電気を窃盗した罪を認めたとして、中国人男性に対し、3年半の懲役と10万人民元(約160万円)の罰金の有罪判決が出た。現地メディアが報じている

中国北西部に位置する山西省大同市出身の Xu Xinghu(徐興華)氏は、昨年11月から12月にかけて、鉄道網の電力線から10万4,000人民元(約170万円)相当の電気を窃盗し、近くに借りた家でビットコイン採掘機50台と冷却ファン3台を稼働するのに使用していた。

今年4月までに Xu 氏が採掘したのは、3.2ビットコイン、12万人民元相当(約195万円)だった。判決後、9月に採掘機器は押収されたが、報道されたのは10月8日だった。

中国の仮想通貨取引とイニシャルコインオファリングへの取締りにもかかわらず、ビットコインの採掘は中国国内で禁止されていない。つまり、大量の計算処理作業を実施するために適切なハードウェアとインターネット接続があれば、誰でも合法的にビットコインを採掘できる。

高額な電気料など多くの投資や関連費用がかかるビットコインの採掘は、一般市民にはほぼ不可能だ。1ビットコインの採掘には平均1万8,000キロワット時の電力を消費するため、電力供給を確保するために違法な手段を求める人もいる。

電力を違法に窃盗した罪で逮捕されたのは、Xu 氏が初めてではない。2016年には、中国北部の黒竜江省大慶市当局が、同市の石油精製所から電気を盗んだビットコイン採掘グループを取り締まった。

4月には、中国南部の一家が、同じくビットコイン採掘の目的で、省が所有する送電網から電気を盗んでいたことが発覚した。

ビットコインの価格が下落する中、採掘で採算をとるのは難しくなってきている。ブロックチェーンサイト「Walian(挖鏈)」によると、ビットコインの価格が4万4,000人民元(約71.5万円)以下になると、採掘者は利益を得られないという。ビットコインの価格は、現在約4万5,680人民元(約74万円)だ。

【via Technode】 @technodechina

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