BlueOcean Ventures II、ブロックチェーン対応VCファンドで医療革新を狙う

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Image Credit: Pixabay

病気やがんを検査する AI から、患者に世界的な医療を提供するブロックチェーンまで、すべてにおいて、現在の新技術は現実に医学に影響を及ぼしている。

この流れを促進するため、BlueOcean Ventures II は、BOV Token の販売に特化したセキュリティトークンオファリング(STO)プラットフォーム「SwissVCToken」のローンチを発表した。医療技術向けのベンチャーキャピタルファンドで初めてトークン化を行ったという。同社はこのプラットフォームで、医療機器やライフサイエンス分野のスタートアップへの投資に重点的に取り組む。ブロックチェーン技術や分散型台帳、仮想通貨などのメリットを受けられると考えられるフィールドだ。

医療技術は、医薬品産業とマイクロメカニクス・マイクロエレクトロニクスの岐路にあります。この2つの業界は、スイスでは特に発展し、機能している業界です。

BlueOcean Ventures II のゼネラルパートナー兼共同設立者、Emmanuel de Watteville 氏は筆者に語った。

現在スイスは、医療技術やライフサイエンス事業で、世界的な舞台においてますます高い評価を受けています。成長著しいベンチャーキャピタルの状況や質の高い起業家の数、高度なインフラ、成功しているアーリーステージのビジネスが、スイスの医療技術分野における世界的リーダーとしての舞台を築いています。

医療技術は、私たちに影響を及ぼす広範囲の健康問題を診断、検査、治療する、仮想メソッドの創造を目指している。医療サービスを効率化し、緊急事態では援助を行い、患者の小さなニーズにも応じるデバイスを構築することは、現在の医療提供範囲を拡大することを意味する。

de Watteville 氏は次のように話す。

素晴らしい成功例としては、今年3月、スイス証券取引所での IPO で1億4,200万米ドルを資金調達した、スイスを拠点とする Medartis があります。この IPO で同社の企業価値は当時6億3,000万米ドル以上になりました。投資家の視点から見ると、医療技術のイグジットは早いです。つまり、現金からイグジットへの投資サイクルが、バイオテクノロジーに比べて非常に短いのです。

BlueOcean Ventures II では、専門アドバイザーと業界関係者のネットワークを利用し、財務ガイダンスや戦略的アドバイスでスタートアップの構築、管理、指導を支援する。 すでに、有望なスタートアップ5社にも投資している。Ava(2017年と2018年にベスト・スイス・スタートアップに選出)、Rheon Medical、Volumina Medical、Luciole Medical、Abionic だ。

BlueOcean は STO プラットフォームを通じて同社の BOV Token を販売する。BOV Token は実際の資産に裏付けられており、既存の投資先企業の価値に基づいている。このトークンで、資格要件を満たした認定投資家は、BlueOcean Venture ll の投資先企業から早期に間接的に利益を得ることができる。

では、ブロックチェーン技術はマーケットプレイスにどのような影響を及ぼすのだろうか?

弊社では、ブロックチェーン技術はベンチャーキャピタル業界や多くの「非流動的な」業界における一般的な投資パラダイムを変化させ、ディスラプトしていると考えています。

de Watteville 氏は言う。

ベンチャーキャピタル企業の従来の資金調達プロセスは、一般的に、特に要求が厳しく、書類作成が大変で、本拠地の影響を受け、深く結びついたネットワークがないとほとんど利用不可能なものでした。さらに、個人がベンチャーキャピタルファンドに投資しようと思っても、ファンド内の関連する意思決定者にたどり着くには、かなり多くの資金と適切なネットワークが必要でした。ベンチャーキャピタルで持分を持つということは、6年から10年の間、再売却の可能性がほとんどない状態で「閉じ込められる」ということを意味しています。

ブロックチェーンや仮想通貨を使用すると、即時流動性の結果、この問題は消え失せる。しかし、プラットフォームにブロックチェーン技術を使用する理由はそれだけではない。

セキュリティトークンの第2のメリットは、トークンの性質によるものです。世界中で24時間年中無休で開いている登録プラットフォームを通じて簡単に利用や転送が可能で、分散型台帳技術(DLT)を通じて簡単に分割や追跡が可能です。セキュリティトークンは、BlueOcean Ventures II のような会社やファンドに、これまで不可能だった説明や設備を使って、効率的に資金を調達、管理する方法を提供してくれます。(de Watteville 氏)

Blue Ocean Ventures II では医療業界のアーリーステージスタートアップへの投資に重点を置いている。スイス拠点であれば、リード投資家としての役割も果たすことができる。

弊社の目標は投資先を増やすことです。STO で調達する額にもよりますが、少なくとも8社から12社を目指しています。(de Watteville 氏)

500万トークンの先行販売は、60%のボーナス付きで2018年10月15日に開始する。先行販売は、2,000万トークンに30%のボーナス付きで2018年11月30日まで継続する。STO の純収益の100%が BlueOcean Ventures II に投資されるという。トークン所有者は、投資すると、ファンドの収益から比例分配を受け取るまで待つか、2019年第1四半期以降にトークン取引所で売るか選択できる。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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