VTuberマーケのBUZZCASTがgumi Vから資金調達ーースマホでみる「毎日10分アニメ配信時代」のチャンス到来

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Image Credit : YouTube / Buzzcast

ニュースサマリ:動画コンテンツ制作、マーケティングを手がけるBUZZCASTは10月5日、gumi venturesを引受先とする第三者割当増資の実施を公表した。調達した資金や出資比率などの詳細は開示されていない。コンテンツ制作体制とマーケティング機能の強化を進める。

話題のポイント:先日、キズナアイなどのバーチャルタレントを輩出する「Activ8(アクティベート)」への出資を発表したgumiが、YouTuber向けマーケティングを手がけるBUZZCASTへの支援を発表しました。投資を担当するgumi venturesを通じての実施です。

BUZZCASTの創業は2015年4月。同社代表取締役、山田雄介さんにお話お伺いしたところ、同社の事業はYouTuberを活用したプロモーション効果測定ツールを提供するマーケティング事業と、YouTubeを中心とした2次元コンテンツの制作運用の2本柱だそうです。「YouTuberプロモーションの代理店ではなく、YouTubeのトラフィックを様々な方法でマネタイズ促進させる事業開発集団」(山田さん)ということで、今後、ツール類の外部提供を積極化させるという説明でした。

また、コンテンツ事業では集英社と共同でVTuberを立ち上げるなど、権利物からオリジナル、運用など新たな「仮想タレント」ブームの流れに乗った事業を加速させています。

「VTuberは既存TV業界の”タレント”という個性と”アニメ”という個性の2つを持った新しいエンターテインメントの形です。地上波では週1回数千万の予算で30分のアニメーションを作り、CM広告収益とグッズで収益を上げていましたが、YouTubeでは全く異なる文化になります。毎日10分アニメが配信される時代に向けてまずは足場をしっかりと固めたいと思っています」。

集英社とのタッグで実現しているマンガキャラのVTuber化というのは、具体的なコンテンツの配信前ということでまだ不明な部分が多いですが、キャラクター次第でドル箱が生まれる可能性を感じさせます。特に山田さんが指摘するようなスマホでも視聴が楽チンな「短尺」コンテンツの提供です。

VTuberやバーチャルアイドルの市場はここ1年ぐらいで一気に顕在化してきました。プレーヤーもMCN(マルチチャンネルネットワーク)的なタレントマネジメントビジネス、REALITYやMirrativのようなゲーム実況やライブ配信プラットフォーム、そしてBUZZCASTが手がける効果測定など、モデルの裾野が広がっています。

個人が今までの個性とは異なる「第二の人格」を使って新しい居場所を見つけたいというサードプレイス願望も感じられるこのビジネス、どのような拡大を見せるのでしょうか。

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