自転車シェアリングなどを展開するHello TransTech(哈囉出行)、同業ofo(小黄車)の買収に向け交渉を開始か【報道】

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Hello Bike(哈囉単車)
Image credit: Hello TransTech(哈囉出行)

<26日10時30分更新> 文中とタイトルの「自動車レンタル」となっていた表現を「自転車シェアリング」に修正。

自転車シェアリング/配車スタートアップの Hello TransTech(哈囉出行、旧社名は Hello Bike=哈囉単車)は、ofo(小黄車)を買収する交渉に入っているようだ。この件に近い人物の話として、中国の主要金融メディア Blue Whale TMT(藍鯨 TMT)が19日朝、報じた。

この人物は、現在進行中の交渉で、買収価格と株式交換比率が焦点になっていると述べた。提案されたプランでは交換比率が1:5から1:2.5、すなわち、Ofo の1株は Hello TransTech に0.2から0.4株と交換される形となる。

Blue Whale TMT によれば、両社が最終決定のために計算しているデータには、Hello TransTech のデューデリ分析と ofo の運用データが含まれるという。両社の売上、オンラインでの自転車オーダー、1日あたりの自転車利用頻度は、買収価格の確認と計画に向け比較の最中だ。

この人物は、社内文書によると ofo は「継続的運用を前提として評価することは困難」であり、これは、合計14億米ドルの累積資金調達に関して、もはやその価値を証明することができないことを示唆している。

一方、Hello TransTech は10月18日、同社株式を担保として Ant Financial(螞蟻金融)から新規の資金調達(調達額非開示)を模索していると報じられた。Ant Financial は、ofo が9月に完了した数百万ドル規模の E2-2 ラウンドでリードインベスターを務めた。

TechNode はこの取引を確認し、新規の調達計画が概ね買収に近い取引かどうかを確認すべく、Hello TransTech に問い合わせている。Hello TransTech は TechNode(動点科技)に対して次のようにコメントし、それ以上の詳細を答えなかった。

ofo の取締役会は、協業を念頭に Hello TransTech のグループを招きました。しかし、現時点で我々は自分たちの能力を向上させ、よりよいサービスを提供することを優先させるべきだと考えています。

Hello TransTech は地元メディアへの回答の中で、今回の取引を直接的に否定した。

この取引が成立すれば、Hello TransTech は大都市での ofo の事業を引き継ぐことになる。これまで、Hello Bike は、競争が激しく、洗練されたポリシー策定が求められる大都市への参入を敬遠してきた

Didi Chuxing(滴滴出行)が ofo と協議していることは広く疑われていた。Didi Chuxing と ofo の両者は明確にこれを否定し、共に独立した運営状況が重要であると語っていた。ofo が Hello TransTech と交渉に入ったことは、ofo にとって Hello TransTech 以外の潜在的資金提供者からの調達が失敗に終わったか、困難であることを示唆しているのかもしれない。

それにもかかわらず、Hello TransTech の資金提供要請は、自転車レンタル業界での、一般的なキャッシュバーンレートの高さを示唆していて、この分野のプレーヤーたちは、それ以上の損失リスクをヘッジするために、新しい業界への進出や提携を増やしつつある。Hello TransTech は先ごろ自転車レンタル専業だった Hello Bike から社名を改め、今月初めにタクシー配車事業をローンチした。8月には、食料品デリバリサービスのメンバーシップに関連し、Alibaba(阿里巴巴)傘下 Ele.me(餓了麼)と提携を発表している。

【原文】

【via Technode】

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