日本版OpenDoorの「すむたす」が正式ローンチ、500 Startups Japanから5,000万円をシード調達——都内マンション、申込から最短2日で買取

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後方左から:James Riney 氏(500 Startups Japan)、開輝幸氏(すむたす)、郡嶋貴大氏(すむたす)、澤山陽平氏(500 Startups Japan)
前方左2番目から:Chihiro Iwata 氏(すむたす), 角高広氏(すむたす代表取締役)、片山由稀氏(すむたす)、吉澤美弥子氏(500 Startups Japan)
Image credit: Sumutasu

不動産スタートアップのすむたすは9日、シードラウンドで 500 Startups Japan から5,000万円を調達したと発表した。あわせて、同社は東京都23区内のマンションを中心に展開する不動産買取サービス「すむたす買取」の正式サービスを開始する。

すむたすは2018年1月、Speee で不動産流通メディア「イエウール」の立ち上げに関わり、イタンジ(今年10月、GA Technologies が買収)で無店舗型の不動産仲介サービス「nomad」(2018年1月、ジャパンインベスターパートナーズに事業譲渡)の責任者を務めた角高広氏らにより設立。

不動産価格をほぼ自動的に査定できる独自アルゴリズムを開発したことにより、通常は申込から数週間から数ヶ月以上かかる不動産の買取を、最短2日間で可能にした。極限を追求すれば「CASH」や「DMM AUTO」に代表されるようなノールック買取もできそうだが、不動産取引には「心理的瑕疵」などアルゴリズムだけでは査定しきれない要素が含まれるため、査定にあたって実地訪問が容易な東京都23区内のマンションの買取から着手するそうだ。将来的に、体制整備やアルゴリズムの開発進捗にあわせ、他の地域や戸建住宅にも取扱を広げる予定。

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すむたす買取
Image credit: Sumutasu

「今住んでいる不動産がなかなか売れないために、次の不動産を購入するタイミングを逃してしまった方」、「海外転勤となりすぐに不動産を売る必要がある方」、「離婚して次の生活のために早く不動産を売りたい方」、そういった方々が利用できるサービスが無いことを、業界の課題だと感じていました。また、不動産の取引は一般の方には複雑な手続きが多く、どんな方でも手軽に利用できるサービスを提供したいと思い、すむたすを創業しました。(角氏)

同様のサービスとしては、先ごろソフトバンク・ビジョン・ファンドから4億米ドルを調達した OpenDoor がある。早期に買い取ることを条件に、相場よりも多少安い価格で不動産を買い取り、それを手早く市場へ売却するというやり方で OpenDoor のビジネスモデルはうまく回っているようだ。すむたす買取でも今年7月のα版公開から、1日7〜8人が査定を申し込んでおり、うち6人が実際に提示価格での買取を希望したという。

すむたすではこれまで買取機能のサービス開発にリソースを集中してきたが、今回の資金調達を受けて、今後、買取範囲を拡大するとともに、買い取った不動産を短期間で売却するする方法についても開発していくとしている。

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