ブロックチェーン億万長者Brock Pierce氏、プエルトリコや仮想通貨ゲームを支援し論争と闘う

by Dean Takahashi Dean Takahashi on 2018.11.9

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Brock Pierce 氏は Block.one の株主兼顧問であり、 Bitcoin Foundation の会長も務めていた。
Image Credit: Dean Takahashi

Brock Pierce 氏はブロックチェーン億万長者であり、まだビットコインが初期段階だった頃に仮想通貨に参入した人の一人だ。事実、彼は最初の5万ビットコインをほぼ無償でマイニングしている。その後、ハードドライブをどこかに置き忘れて、現在のビットコインで約3億2,000万米ドル相当を失っている。

だが、Pierce 氏は一笑に付す。透明性がありセキュアな分散台帳であるブロックチェーンと、暗号化とブロックチェーンを使用して安全に通貨を制御し資金の移動を検証するデジタル通貨、仮想通貨に可能性を見出し、他の方法で大きく差をつけていたからだ。仮想通貨のパイオニアの一人である Pierce 氏は、Forbes の仮想通貨資産ランキングで、約10億米ドルを保有するとして第9位になったが、同額をチャリティに寄付すると誓約している。筆者は、ラスベガスの仮想通貨イベント CoinAgenda で、彼にインタビューを行った。

現在37才の Pierce 氏は、『The Mighty Ducks(飛べないアヒル)』という映画の子役だった。その後、初期のインターネットエンターテイメント企業 Digital Entertainment Network の設立者に関わるようになる。そこで(当時まだ10代であったが)、友人で CEO の Marc Collins-Rector 氏が10代の男性に性的虐待を行った罪で告訴されたことについて、論争に巻き込まれた。(事件の詳細はこちらで説明されている。)Pierce 氏はインタビューで、彼はこの論争については無実であるが、この件が常に付きまといビジネスを難しくしている、と語ってくれた。Pierce 氏に関する記事にはほぼ毎回、彼の性的虐待疑惑に関するコメントが寄せられる。

何も悪いことをしていないのに、若くして本当に難しい状況に追いやられました。単なる交友関係と、本当に悪い、無責任なジャーナリズムのせいで。

彼はそう言う。

その後、Pierce 氏は、オンラインギャンブルやテレビゲーム、オンラインカジノゲームのプレイヤーになった。私は、彼が2012年にオンラインカジノゲーム企業の Playsino と Clearstone Global Gaming Fund を経営している時、彼に偶然出会った。当時、彼がますますビットコインに惹かれていったのを覚えている。2013年、彼は Blockchain Capital を共同設立し、多数のブロックチェーンスタートアップに投資する資金を調達した。2017年、彼は Block.one の株主兼顧問となり、イニシャル・コイン・オファリング(ICO)で7億米ドル相当の EOS コインを販売した。EOS トークンは現在、約49億米ドルの価値がある。彼は Tether にも投資していた。Tether は、EOS 同様、3,500億米ドルの仮想通貨市場で最も大きいデジタル通貨の一つだ。2018年3月に、彼は Block.one を去っている。

Pierce 氏は、Bitcoin Foundation の会長に指名され、いまだ仮想通貨に胸躍らせる。規制事項や仮想通貨価格の下落により ICO が枯渇したにもかかわらずだ。実際、CoinAgenda での炉辺談話で、仮想通貨を通じた世界の資産の流動化は「1,000兆米ドル規模の市場」か「これまでで最大の市場」になるだろうと語っている。また、仮想通貨のクラウドファンディングは、私たちが知っているようなベンチャーキャピタルの死を意味するだろう、とも語っている。

ハリケーン・マリアがプエルトリコを襲った後、Pierce 氏はプエルトリコに移住し、復興支援を固く誓った。彼を含む多くの仮想通貨投資家たちは、プエルトリコを仮想通貨のユートピアにしたいと考えているが、仮想通貨投資に好意的な税政策を取っているからでは全くない。彼は、プエルトリコで Restart and Puerto Crypto イベントの陣頭指揮を執っている。また、Pierce 氏は、再度ゲームに意気揚々だ。ブロックチェーンと仮想通貨が既存のゲームビジネスに影響を及ぼしうることがその理由だ。

以下は、インタビューを文字に起こし編集したものだ。

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CoinAgenda のための弾丸ツアーでラスベガスを訪れた Brock Pierce 氏。
Image Credit: Dean Takahashi

GamesBeat:あなたの人生は全て、冒険のようですね。

Brock Pierce 氏:ロールプレイングゲームのような人生を生きてます(笑)。ユニフォームも持ってますよ。

GamesBeat:『飛べないアヒル』から、仮想商品、オンラインカジノゲーム、そしてビットコイン。

Pierce 氏:たくさんありましたね。自己改革し続けることで、物事への興味が保たれるのです。

GamesBeat:たしか、Playsino をされていた頃、ビットコインをたくさん購入したが、書類がどこにあるか覚えていないとおっしゃってましたよね?

Pierce 氏:はい。最初のビットコインです。元の場所には見つかりませんでした。ですが、取るに足らないことです。授業料みたいなものです。ほとんどの場合、盗まれたか失くしたかでしょう。そういうことです。特に当時は。インフラもなければアプリもないですし、管理ツールは何もありませんでした。

GamesBeat:でも、数セントで購入されたんですよね?

Pierce 氏:最初の頃は、「購入」はしなかったんですよ。採掘したんです。ゲーマーなら、実際マイニングに適したコンピュータを持っているでしょう。ご自分の Alienware とか、本格的なグラフィックカードが入っているものならなんでもいいのですが、電源を入れればそれで十分でした。特別なハードウェアを大量に揃えなきゃいけなくなる前まではね。

GamesBeat:いつ頃の話ですか?

Pierce 氏:2009年末か2010年の初めだと思います。その頃にビットコインでいろいろ遊び始めました。ですが、最初の数年はそんなに活発にはしていなかったんですよ。ビットコインみたいなものは未来のものだと思ってましたから。その未来がいつか知らなかっただけです。私の関心の大部分を占めるようになったのは、2012年になってからです。そのころに、ゲームから移行し始めました。あなたと会わなくなったのも、大体その頃ですね。

GamesBeat:ゲームのカンファレンスにいらっしゃらなくなりましたよね。でも、理解できませんでした。「ビットコインとかいうのは何だ?なぜ、Brock さんはそんなに盛り上がってるんだ?」って。

Pierce 氏:デジタル通貨とゲームは長年やっていましたからね。

GamesBeat:それは、むしろ周囲の方々の影響ですか?お話に上がるようになっていたとか?

Pierce 氏:少数の方たちは、そうです。でも、結局は、私がほとんどの知り合いに手ほどきをすることになりました。もっと教えてくれる人が多ければよかったのに、と思います。「おい、これみろよ」って言ってくれる友人がいるのは、いいことですよ。

GamesBeat:会社を設立していたのは、2013年、2014年ですか?

Pierce 氏:そうです。2013年には、45日ごとに1社立ち上げていました。基本的にインキュベータみたいに運営していたんです。2012年は、ほとんどマイニングと、何をしたらいいか勉強をしていました。ほとんどの時間は、法的地位を心配しながら過ごしていました。6ヶ月間ずっと考えていました。「すごい!この業界で一番成功する人物になるかもしれない。この業界、風評的には Silk Road とドラッグでしか知られてないけど。誰か追いかけるとしたら、ターゲットは私だろう」と。その頃参入してきた Winklevoss 兄弟以外では、ですが。

ただ、多くの時間を費やして、どのように規制されていくだろうか、ということを考えようとしていました。最後には落ち着いて、世間にかなり知れ渡るようになりました。決めたのは、アメリカではビジネスをしないということです。弁護士に全て注意深く見てもらわなければなりませんから。私の考えでは、ルールに従うのであれば、隅々まで手抜かりがないようにし、そしてアメリカを避ければ全てうまくいくはずです。それから、市場は明らかに進歩しました。人々が仮想通貨についてより知識を持つようになると、メディアは仮想通貨技術について、センセーショナルな使用事例だけではなく、それ以上のものを書き始めるようになりました。明らかにその傾向は続いています。

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(上)ラスベガスで開催されたイベント「 CoinAgenda 」で Brock Pierce 氏にインタビューする Michael Terpin 氏.
Image Credit: CoinAgenda

GamesBeat:ターニングポイントは?いつ、本格的になりましたか?

Pierce 氏:私の視点では2012年ですが、ターニングポイントの定義によると思います。ターニングポイントに到達していなくても議論することは可能です。大きなことは、今起こっていることです。文字通り、先月(9月)、コンシューマアプリで構築できる本物のブロックチェーンが初めて実現しました。この10年間は試作品を作っていたのです。

それを思うと、インターネットの時代でいうと、1970年から1980年、1995年までのようなものです。この10年間は、基本的にバックエンドインフラストラクチャを構築していて、この技術で面白くて拡張可能なことを始められるように準備していたのです。コンシューマインターネットの始まりと呼んでください。このフェーズは今始まったのです。私の業界でさえも、実感している人はほとんどいません。

現在、ブロックチェーンでゲームを構築することができます。とてもシンプルなゲームの例をご覧に入れます。ブロックチェーンウォレットに入ります。これはブロックチェーン状に構築されたものを購入できるアプリストアです。これはブラックジャックで、サイコロを転がしています。2.70米ドル賭けました。これは、ブロックチェーン上で生で行っています。そして、終わりました。これは完全に分散化したゲームです。同じように、World of Warcraft を構築することもできます。Facebook を構築することもできます。本物のアプリを構築できるようになったのです。

GamesBeat:コアなゲームサークルでは、懐疑的な意見が一定数あるようです。彼らに何か関係があるのかと。

Pierce 氏:皆さんに影響しますよ。インターネットがあらゆる人に影響を及ぼしたのと同じように。支払いのようなシンプルなものだけかもしれません。抵抗がない場合、例えば FarmVille をプレイしていると、こんな風に決済ができます。昔ながらの遅い決済方法ではありません。広告以外の方法で収益化を行ってゲーム作りをしているのであれば、どなたにとっても大変重要になることは明らかです。もし誰かが同じタイプのゲームで大幅に高い顧客生涯価値(LTV)を持っていれば、ユーザ獲得のための競争はできません。決済は、ゲーム業界にとって重大な側面です。現在、ゲーム開発者は常に完全に実感しているわけではありませんが、発行者は実感しています。

GamesBeat:ゲーム業界でのバックグラウンドが、このチャンスを理解する上で役立っているようですね。

Pierce 氏:私は、3年間 PayPal 最大のビジネスユーザでした。Project IGE が PayPal の企業向けのクレジットカード処理になりましたが、私が要求したものです。PayPal の諮問委員会にいましたから。Alipay もローンチしました。最初の頃は初期のユーザを牽引していました。PayPal にとっては、大きな存在でしたから。

GamesBeat:所有されているビットコイン資産が10億米ドル以上だというのは本当ですか?

Pierce 氏:私は、自分の資産についてはお話ししません。具体的にお話しするのは、億万長者というのは10億人の人にポジティブな影響を与えている人のことだ、ということです。私は、ゲームを変えようとしているのです。ほとんどの人がプレイしている人生というゲームは、複合利益のゲームだと思います。資産を蓄えるゲームで、多くの場合、私利私欲を満たすことが目的です。このゲームを変えようとしているんです。私がプレイしているのは、複合影響のゲームです。可能な限り多くの人の人生にポジティブな影響を与えるにはどのようにしたらよいか?私は自分の成功を、世界をより良い場所にするという物差しで測っています。

GamesBeat:10億米ドル寄付したいんですよね?

Pierce 氏:Forbes にいくら持っているか聞かれましたが、私は「答えません」と言いました。Forbes は、「現時点で10億米ドル持っていらっしゃると確信しているのですが」と言いましたが、私は、「ええと、基本的にあなた方の定義には賛成しませんよ」と言いました(笑)。いずれにせよ掲載すると言われましたので、私はこう言いました。「いいですよ。もし掲載するのなら、最初の10億米ドルは寄付する予定だと書いていいですよ」と。

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(上)Brock Pierce 氏は Clearstone Global Gaming Fund の元社長であり、Playsino の前 CEO だ.
Image Credit: Dean Takahashi

GamesBeat:モチベーションは何ですか?何が楽しいと思われますか?前進し続けている原動力は何ですか?

Pierce 氏:そうですね。全部楽しいですよ。サトシ(ナカモト氏、ビットコインを作り上げた匿名の人物)と彼の仮名に敬意を示しながら、よく講演します。「生きがい」という概念について。「生きがい」とは、得意なもの、好きなもの、世界が必要としているものを理解するということです。この3つが交差するところが、人生の目的を見つけるところです。

GamesBeat:どのくらい講演されているのですか?

Pierce 氏:1日に数回は講演するよう頼まれます。ここ3ヶ月~6ヶ月くらいは、講演に全力を傾けるのは止めました。今、スケジュールは空っぽです。ほとんど何もしていません。プエルトリコにいなければなりませんから。どこにいくにも飛行機に乗るわけにもいきませんし、もう十分やりました。ただ、今でもおそらく平均で週に1回は講演しています。

GamesBeat:ゲームビジネスにお戻りになったら、また GamesBeat のカンファレンスにお越しください。

Pierce 氏:今、拡張可能なブロックチェーンが実現しましたので、ブロックチェーンにゲームを構築するという、高い、高い波が押し寄せてくると思います。今、EOS に構築するゲーム企業だけに投資するファンドを設立しようと考えています。何年も前に、Clearstone をしていた頃よりも多くのセクターが注目しています。

GamesBeat:プエルトリコに情熱を傾け始めたのはいつですか?

Pierce 氏:10代の頃はよくプエルトリコに行っていました。それから、2014年に銀行を開業するために向かいました。銀行業は……2013年から2014年は、仮想通貨は大変でしたから。プエルトリコ認可の銀行か連邦認可の銀行を買収しようと思い、探していました。信用組合や協同組合の仕組みも理解し始めていました。プエルトリコで低迷していて売りに出されている銀行は、全て分析していました。全行のリストを持っていました。

そこに、重点的に取り組んでいたのです。銀行業が問題なら、銀行を所有すればいいじゃないか、と。難しいことのようには思えませんでした。資本を利用する方法を知っていましたから。何よりもお金でした。始めるのは複雑でした。とても長くかかりそうだったので、結局、ハッカー系の私は、どこかに裏口があるはずだ、と確信しました。アメリカ領ヴァージン諸島はどうか?グアムはどうか?サモアはどうか?プエルトリコはどうか?

プエルトリコにいる人たちと話し始めました。彼らによると「はい。新しい法律が成立して、国際金融団体というものが作れます」というのです。その法律で設立できる銀行では、New York Fed が利用でき、Federal Deposit Insurance Corp.(FDIC)から脱退する権利を得られるが、実質的に銀行だと。銀行ではないのですが、銀行ができる全てのことができると。私は、その国際金融団体を設立した最初の人間だと思います。今は50か100団体くらいあると思います。プエルトリコは、アメリカのどこよりも簡単に金融機関が設立できる場所ですから。それから、ハリケーンが理由で移住しました。

GamesBeat:ブロックチェーン島と言う構想は、完全に信じていますか?

Pierce 氏:それは、他の人たちの言葉ですね。私は、助けたくて行ってるんです。仲間は多くありません。私たちはただ、プエルトリコに来て、価値あるものを多くもたらして、社会貢献活動をしたいと思っている人のグループです。皆が私のような考えを持っているわけではありません、明らかに。ですが、コミュニティを形成しようとしているのです。世の中の役に立つために生きているのです。先に社会に貢献している人に、尽くしているのです。

私が最も助けているのは、この世界にとって良いことをしている人たちです。こうすることで、多くの良いことを奨励します。基本的に、私が人と会う理由でもあります。例えばあなたが誰かの家の屋根にソーラーパネルを設置したとわかったら、私はこう言います。「うちに来て、週末を過ごしませんか?」と。

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(上)『飛べないアヒル』の子役だった Brock Pierce 氏.
Image Credit: Disney

GamesBeat:その機運はプエルトリコで高まっていますか?

Pierce 氏:もちろんです。この10ヶ月でたくさんのことを成し遂げました。そして、この最初の10ヶ月は、大きなラーニングカーブでした。プエルトリコについても勉強しなければなりませんでしたし、もっとたくさんのことを学ばなければいけません。ですが、何をすべきか、どうすべきか、ということを知ったり見せたりするだけではありません。関係性を築かなければなりません。文化についてよく聞き、慣れること、問題やその歴史を理解することが必要です。解決策について話ができるようになるまで。

ブロックチェーンを重視してはいません。プエルトリコをできるかぎり素晴らしい場所にすること、私の力の限りプエルトリコの復興を手助けすることが、私が重視していることです。

GamesBeat:俳優時代よりも、今のお仕事で有名になられましたね。

Pierce 氏:皆さんは私を『飛べないアヒル』のような映画で見ることの方が多いと思いますが、そうですね。映画の中の俳優みたいです。

GamesBeat:いくつか論争にも対処しなければなりませんでしたね。この側面についてはどう感じていらっしゃいますか?

Pierce 氏:何も悪いことをしていないのに、若くして本当に難しい状況に追いやられました。単なる交友関係と、本当に悪い、無責任なジャーナリズムのせいで。今、初めてそのことについてお話しします。Rolling Stone は、私について大きな記事を書きました。Neil Strauss 氏は、8ヶ月かけた記事を最近発表しました。あるジャーナリストと深く掘り下げるのは、実際初めてです。今ここでお話ししたのと、もう一つ有名な雑誌でお話ししました。来週か再来週(11月第2週〜第3週)に、全てについて語った700ページのファイルを発表します。これで、永遠に区切りがつきます。

片付けるということは面倒な作業です。訴えられたこともありますが、ほとんどの場合、私が間違ったことをしたとは訴えていません。億万長者の Marc Nathanson 氏と取締役会と一緒に訴えられましたが、取締役会のメンバーだったからです。私が悪いことをしたと訴えた唯一の人は、人生でずっと詐欺行為をして刑務所から出たばかりの人です。ばかばかしいを通り越してますよ。私を訴えた人は、何も得ないまま一人残らず訴えを取り下げています。でも、メディアはただ報道し続けているのです。ようやくこのファイルを世の中に出せましたから、また訴えてくるやつがいたら嫌と言うまで訴えてやろうと思います。本気ですよ(笑)。

GamesBeat:この件が障害になったり、このせいで動きが鈍くなっているようには思えませんが。

Pierce 氏:いえいえ。この件のせいで私の人生全てが格段に難しくなりました。テレビゲームをプレイする時、設定を簡単、普通、難しいから選ぶようなものです。私は、人生というゲームを難しいから不可能な設定でプレイしなければなりませんでした。やること全てに影響します。全てが格段に難しくなります。資金調達も格段に難しくなります。提携するのもね。

GamesBeat:でも、全部成し遂げられましたよね。

Pierce 氏:すごく上手くなったんですよ。他の誰よりも難しい設定で人生というゲームをプレイしなければなりませんでしたから。でも、やめることはありませんでした。いずれにしても、有能にはなれたんじゃないでしょうか。

GamesBeat:今は、様々なことに沿って行動されてますよね。不動産のトークナイゼーションに関する予測や1,000兆米ドル規模の市場、ベンチャーキャピタルがなくなること。でも、本当に起こると信じていらっしゃるんですよね。

Pierce 氏:私は、今おっしゃったことを起こすためのツールはあると信じています。市場の行く末については、それが自然な流れだと考えています。私は、最初の ICO の設立者の一人でした。Tether で初めて現実世界の資産を置きました。初めての資産の流動化です。初めてデジタルセキュリティを作ったのも私です。業界でメジャーなものは、ほとんど行ってきましたし、ほとんどが初めてのことでした。今のところ、これまでの実績は……これから行うこと全てが正しいとは言いませんが、物事がどのように発展していくかを見る目については、なかなかいい実績を持っているんじゃないかなと思っています。

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(上)プエルトリコがハリケーン・マリアの打撃を受けた後、 Brock Pierce 氏は復興のために現地へ移住した.
Image Credit: Flickr Creative Commons: Jax Strong

GamesBeat:まだ詐欺じゃないかと怖がったり疑ったりする人もいますし、いずれは全て終わると信じている人もいます。こういった方々に対して、もし議論されるとしたら、なんとおっしゃいますか?

Pierce 氏:議論はしません。ご意見は歓迎します。一人ひとりの特性を理解し、なぜそのように考えるのかを理解する必要があります。10人中9人は、情報が与えられていません。事実に基づく意見を持つために必要な作業をしていないのです。通常、少し聞いただけで理解していると思っていて、理解するために十分なことをしていません。それから意見を形成しますが、お金が何なのかも説明できません。10人中9人は。100人中99人かもしれません。お金が本当は何なのか、どこからきているのか、どのような働きをしているのか、知らないのです。ほとんどの場合、知識不足に対処しているのです。

それから、何が起こるかと言うと、通り過ぎていくんです。突然価格が上がり、そして今、感情的になっています。彼らは一部、感情的につながっているのです。なぜなら、前は嫌いだったけど、今は、嫌い続けなければならない。大金を稼げていれば、と思っているからです。痛みを伴ってくるんです。でも、なぜそう思う人がいるのか、知らなければいけません。悪いものじゃないかと思う理由は100通りあるかもしれませんが、私はそれが間違っているかもしれない理由を100通りお話しすることができます。でも、詳細を理解する必要はあります。

私のところに来て、ビットコインは詐欺だという人がいます。「私がビットコインを欲しいと思うべき理由は?」と。私はこう答えます。「思うべきではないです。ビットコインはあなたに向いていません。」銀行口座を持っていて、ポケットにプラスチックのカードが入っていて、便利に支払いができるのであれば、そのシステムや法規範があなたを守ってくれると信じているのでしょう。世界中の200の通貨の中から、みんながもっと欲しいと思う通貨を持っているのであれば、人生が変わることはないでしょう。必要ないんですよ。1%か2%お得かもしれませんし、もし投機家であれば、いくらかお金を稼ぐことができるでしょう。でも、おっしゃったことに基づけば、長期間投機することはないでしょうし、短期間投機するよう勧めるようなことは私はしませんから。

でも、あなたの人生を変える物ではないんですよ。あなたにとって重要ではないんです。幸運ですよ。素晴らしいツールがある場所に住んでいる人たちの一人なのです。ほとんどのアメリカ人の生活は良くなりません。地球上には金融サービスを全く受けられない人が30億人います。金融サービスの利用に制限がある人も20億人います。地球上の人口の3分の2の人は、あなたが当然だと思っている金融ツールを持っていないんです。

国境の南。アフリカ。東南アジア。アフリカが有線通信を飛び越えて直接無線に行ったように、利益のために立ち上がる人がいるのです。世界の決済市場で最も発展しているのはケニヤですが、それは需要がもっとも大きいからです。ケニヤでは人生が桁違いに変わるのです。今日、自己実現理論を作り直すとしたら、インターネットと金融ツールは、おそらく現時点での基本的な人権に入るでしょう。これらがなければ、裕福な人生は送れません。

GamesBeat:住宅ローンの提案は説得力のあるものですか?もう一度説明していただけますか?

Pierce 氏:結局は、時間と共にますます P2P の資金供給に落ち着くでしょう。銀行は、皆さんがたくさんお金をあげて、そのお金を運用します。人々に皆さんのお金を貸すのです。銀行のお金じゃありません。銀行は、皆さんのお金を取って、もっと印刷して、人々に貸すのです。私たちは、P2P のローンを始めることができます。組織的なファミリーオフィスでは、こういったことを直接始めることができます。このプロセスを自動化して分割所有が可能なツールがあれば、政府が可能性を消すような法律を制定しない限り、他の形で終わるとは思えません。

GamesBeat:分割所有によって、資産がより高い価値になるということですか?

Pierce 氏:はい、流動性が生まれるので。流動性が高まり、人々が家の一部やショッピングモールの一部、カジノの一部を購入・売却できたり、郵便番号をまとめて購入できるようになれば、「ベガスのダウンタウンの商業用不動産を全部購入したい。この郵便番号の住宅用不動産だけ購入したい。この価格でのみ購入したい」といったことが言えるようになります。

可能な限り最良のツールを設置し、本当に効率的な市場を作り始めれば、効率性は驚くべきものになります。その効率性によって流動性が生まれるのです。流動性が高まれば、常に高い価格を得ることができます。そして、それとは別に、法定紙幣の問題は継続します。不況は目前ですし、世界恐慌よりも悪い状態が近いうちにやって来るかもしれません。何が起こるかと言うと、有形資産の高揚です。人々は不動産や金(ゴールド)をもっと購入するようになります。仮想通貨の規模は十分ではありません。金は約5,000年流通しています。世界に問題が起これば、金と不動産に殺到するでしょう。仮想通貨はまだ新しすぎますし、まだ証明されていません。

GamesBeat:これは、これから起こるディスラプションの説明の一つだと思われますか?

Pierce 氏:インターネットは壊れています。インターネットが最初に設計された時、セキュアにする方法やどの暗号技術が必要かは知られていました。ただ、当時コンピュータの処理能力が十分でなかったので、セキュアにしたくなかったのです。裏口を作りたかったのです。インターネット中でセキュリティ問題が発生している理由は、インターネットが砂地に構築されているからです。不完全な基礎の上に構築されているのです。

ブロックチェーンは、セキュリティレイヤを追加します。現在のインターネットの全てがなくなります。今現在存在するもの一つ一つが全てなくなります。新しいスタックを使用して再構築されますし、ブロックチェーンはセキュリティレイヤになる可能性が高く、お金や資産を置いたり投票したりといった、セキュリティが高く頑強で不変のシステムが必要なものが可能になります。しかし、インターネット全体が置き換えられ、アップグレードすると信じています。

これはつまり、Google が生き残らないというわけではありません。インターネットの導入前後、携帯電話の導入前後のビジネスのように、このサイクルを回っているのです。あらゆる人がこの波に加わらならなければいけませんし、さもなければ絶滅するでしょう。これがとてつもなく大きなものだと本当に信じています。この技術が世界に与える影響は、インターネットの10倍以上だと信じています。インターネットは、ただの情報でした。情報の動きを民主的にしたのです。今お話ししているのは、全ての価値を民主的にするということです。

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(上)プエルトリコを襲うハリケーン・マリア.
Image Credit: Flickr Creative Commons: Antti Lipponen

GamesBeat:そして、ベンチャーキャピタリストは絶滅するかもしれないと。何が理由でしたでしょうか。もう一度お願いします。

Pierce 氏:すでにご覧になっていると思いますよ。VC でさえ、もう VC じゃないんです。ほとんどが、VC 気取りか、詐称か、偽物です。ファイナンシャルエンジニアになってしまったのです。ほとんどの VC はスタートアップで働いた経験がありません。ただ、アイビーリーグの学校に行って、銀行業がどのような仕組みになっているかを勉強して、ファイナンシャルエンジニアになっただけです。私が思っている VC ではないのです。私は、ベンチャーキャピタリストは、実際にスタートアップや起業家を助ける人たちだと思っています。そういう人たちは、現在絶滅しかけてます。何人かはいますが、ウォールストリートのファイナンシャルエンジニアが業界を乗っ取り続けるにつれ、減り続けています。それが、ここ15年から20年に起こっていることです。

まさに今、もしあなたがスタートアップで、素晴らしい企業を持っていたとして、VC から資金調達しますか?それとも、トークンの販売で資金調達しますか?人々が今どうしているかお話しします。もう VC は選びません。私たちのセクターは、すでに VC の4倍の規模です。賢い起業家で VC を選んでいる人をあまり知りません。ほとんどの人がこの方向に舵を切っており、それが流動性につながっています。起業家にとっても条件は良いです。あらゆる人が関係する流動性です。民主化です。

基本的に、ベンチャーキャピタルはスタートアップを束縛していました。資金を持っているのは、ベンチャーキャピタルだけだったからです。スタートアップを設立したければ、VC と話をしなければなりませんでした。他に選択肢がなかったのです。今は選択肢があり、その選択肢はディスラプティブなものです。そして、ただの選択肢ではなくて、大幅に優れた選択肢なのです。

GamesBeat:Andreessen Horowitz がトークンを大量に購入しているのを見ました。

Pierce 氏:参入してきていますよ。でも、みんながビジネスをやめるとは言っていません。むしろ、ヘッジファンドみたいなものになると思います。世界は変わりつつあるのです。VC が全部なくなるとは言いません。今日存在しているような形で存在しなくなるということです。何か別の違うものになるのです。まだ VC と呼ばれているかもしれませんが、アクセスの民主化によりディスラプトされるでしょう。

Marc Andreessen 氏と親しい特別な人たちだけが、ベンチャーを利用できるようになるわけではありません。あらゆる人が徐々に利用できるようになります。流動性もあるでしょう。資本がより利用しやすくなるでしょう。競争力が高くなければなりません。歴史的に見て、VC がのんびり構えて「こっちに来て」と言ったら、皆さんがそちらに行かなければなりませんでした。これからは、VC が世界中で最も話題の起業家たちを追っていかなければなりません。かなり違うゲームになると思います。今日のベンチャーキャピタルのほとんどが、そこまで頑張りたいとは思っていないと思いますよ。

明日の VC や、イノベーションに融資する人々は、もっとハングリーに、もっとアグレッシブになるでしょう。ファンドは必要なくなります。自分のお金で投資できるようになります。Angel List にみられるようなものになりますが、もっと規模は大きくなります。

GamesBeat:もし、本当に10億米ドルを寄付するとしたら、その前に達成したいことは何かありますか?何か「夢を叶えるためにこの資金を使って達成しなければ」と言えるようなことは?

Pierce 氏:ありません。私のライフスタイルは、あなたと知り合ってから全く変わっていませんよ。同じ男です。着るものに興味がなくなったとは思いますが。それ以外では、継続的に資金が利用可能です。物事をやり続けることができます。お金はエネルギーのようなものです。エネルギーは流れを好みます。ブルース・リーが水について言ったように。私はあまり多くは必要としていないのです。改革し続けます。まだ始まったばかりです。自分のために大量の資産を蓄積する必要はないのです。

この、Charity Water という組織が好きです。ご存知かどうか知りませんが、約3億5,000万米ドルを寄付し、アフリカなどで井戸を建設しました。きれいな飲み水が確保できるように。この方は、Facebook や Google でプロダクトマネージャーになるか、起業界のロックスターになれるような人です。「なぜスタートアップをしてお金をたくさん稼がないのですか?お金をたくさん稼いでからにすればいいじゃないですか」と言う人もいますが、彼はこう言います。「私は3億5,000万米ドルを寄付しました。なぜ自分のやりたいように寄付するために、したくもないことをして金を稼がなければならないのですか?もうできるのに」と。

世界的な起業家になり始めると、世界的なエグゼクティブは社会的に影響を与えるスタートアップを設立しますから、似たような類のことを考え始めます。変化をもたらすためにお金を稼ぐ必要はありません。他の誰も取っていない方法で問題解決への努力をすることで、一気にできます。チャリティと慈善事業は、アップグレードが必要な領域の一つです。その有効性は知られていません。資本の効率的な利用法は知られていません。スタートアップよりも政府に近い種類のものです。

GamesBeat:今日、他に何かお話しされたいことはありますか?

Pierce 氏:一つだけ、もし私が今ゲームデベロッパーだったら、EOS に何か構築することを考えるでしょう。これはあまりお話ししたくないんです。Facebook が API をオープンした時に似ていますから。Zynga をもう一度やり直すようなものです。私の周りでは素晴らしいチャンスの一つだと考えていますし、世界をみても素晴らしいチャンスの一つだと思います。

ソーシャルゲームやモバイルゲームなどを全てやってきた人間として、ここ5年間皆さんに言い続けていることを言います。皆さん私のところに来て聞くんです。「何かゲーム業界でやるべきでしょうか?」と。私は、いいえ、と言ってきました。まだやることがなかったからです。5年間、皆さんに「いいえ、まだ準備はできていません」と言ってきました。今、その意見は変わりました。以前は、システムがありませんでした。ブロックチェーンにゲームを構築する話はできますが、上手くいく見通しはありませんでした。理論的で素晴らしいアイデアだけど、できませんでした。でも今、それは可能なのです。今、EOS にモノを構築することはできますし、将来的には他のチェーンも現れるでしょう。

GamesBeats:それは、なぜでしょう?

Pierce 氏:拡張するからです。ほとんど何でも構築できますし、決済方法も Facebook やモバイルより格段にいいものです。絶頂期の Facebook やモバイルのようなものです。賭けてもいいです。1年後でも賭けますよ。まさにそこにも、この業界にも、ヤバいことが起きるでしょう。今がその時です。喜んで業界を助けますし、教育しますよ。

GamesBeat:CryptoKitties ではないですが、それ以上のものが。

Pierce 氏:CryptoKitties は、とても重要なファーストムーバーの一つです。問題は、イーサリアムネットワークがまだ十分に機能していないことです。壊れるんです。でも、そこが始まりですから。皆さんもこういう小さなゲームを見たことがあると思います。今、あるんです。そして、今、FarmVille から Bingo Madness まで全てを構築できます。より高い LTV、より良い会話、より良いプレイレート、全ての統計情報で、全て構築できます。すでにデータが手元にありますが、いいですよ。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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