ファッションテック「Liaro」がディープコアから6000万円調達、画像解析エンジン研究開発を強化

by Takeshi Hirano Takeshi Hirano on 2018.11.2

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写真両サイドはディープコアメンバー。写真中央のしまむら着用が代表取締役の花田賢人氏

ニュースサマリ:人工知能(AI)によるファッションテクノロジーを研究開発するLiaro(リアロ)は11月2日、AI特化型インキュベーターのディープコアを引受先とする第三者割当増資の実施を公表した。これにより調達した資金は6000万円で出資比率などの詳細は非公開。研究開発人材の強化を進める。

LiaroはAIを活用したアパレル業界向けのソリューションを提供するスタートアップ。1年以上の研究開発を通じて1000万枚以上のファッション関連画像とそれに付与されているデータを蓄積し、独自のアルゴリズムを生成した。現在はアパレルEC向けの商品紹介テキストの自動生成や類似商品のレコメンドシステム、自動タグ付けなどのシステムを提供している。

話題のポイント:ファッションテックの話題をよく聞くようになりました。言わずと知れたZOZOの影響が大きいわけですが、人間のサイズをデータとして蓄積するというアプローチは世界的にみても珍しい取り組みだったそうです。一方、この取材記事で指摘されている通り、ファッションにはサイズがぴったりだからOK、というワケにいかない「趣味嗜好」というハードルがあります。

いわゆるダボダボの服が好き、というのは体の寸法からはわからないという理屈です。

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Liaroサイトから

それを解決してくれる一つのアプローチがファッションイメージによるレコメンドです。いわゆる画像解析の分野で、膨大なビッグデータからその人が「好きであろう」イメージを提案してくれるアレです。以前取材したニューロープさんでは、過去に運用していたファッション系のキュレーションメディアで蓄積した自然言語データをベースにレコメンドエンジンを開発されていました。

今回、ディープコアから調達を受けたLiaroさんも同様のレコメンドエンジンを開発している一社です。リリースによれば、アパレル市場の約半分が売れ残る前提で製造販売されており、その無駄を人工知能をはじめとするテクノロジーで解決する取り組みを実施しています。

Liaro代表取締役の花田賢人さんは高専時代からネットワーク解析に取り組み、大学で自然言語処理などの機械学習分野を研究したエンジニア系起業家です。

同社に他のファッション系の解析エンジンとの違いを聞いたところ、そもそもアルゴリズムにいついてはオープンソース化が進んでおり、差別化要因にはなりにくくなっている状況があるそうで、これ自体を構築するのは感覚的にはレゴブロックに近いそうです。

それよりもファッション業界にはデータを扱うという基盤が揃っていないことの方に課題があると指摘していました。そこでLiaroではその整備からアルゴリズム提供、最終的な需給予測まで一気通貫で提供することで差別化を図っているそうです。

ファッションテックは冒頭書いた通り、ヌード寸や今回話題になっている嗜好性データの他にもAmazonのEcho Lookのようなデバイス、製造販売まで手がけるD2Cなどにも範囲を広げている注目の分野です。プレーヤーも大手からLiaroのようなスタートアップまで増えてきてますから、それぞれがどういうポジションを目指し、獲得していくのか大変興味深いです。

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