WebSummit 2018がリスボンで開幕、国連事務総長も演説——〝50/50 Moment〟、環境問題、女性参画などをテーマにオープニングを迎える

by Masaru IKEDA Masaru IKEDA on 2018.11.6

WebSummit 2018
Image credit: Masaru Ikeda

本稿は、WebSummit 2018 の取材の一部である。

今年もポルトガル・リスボンで WebSummit が開幕した。159カ国からのべ7万人あまりが参加する。女性起業家の数も史上最高の人数を記録したようで、開幕の辞が述べられる前夜イベントにも多数の女性スピーカーが登壇した。場所柄ヨーロッパ勢の参加が多いのは毎年のことだが、今年はドイツから600名近い起業家が参加しているとのことで、これはベルリンを中心とした、ドイツのスタートアップエコシステムの盛り上がりを反映しているのかもしれない。

<関連記事>

Tim Berners-Lee 氏
Image credit: WebSummit

開幕セッションで最初に登壇したのは Web 発明の父である Tim Berners-Lee 氏。彼は自身が2009年に立ち上げた The Web Foundation が取り組む 50/50 Moment というテーマについて語った。50/50 Moment とは、2019年に世界人口の半分がインターネットにつながる中、まだつながっていない人たちも今後つながればいいというわけではなく、フェイクニュース、データプライバシーなどインターネットの負の側面も問題視される中で、どうつながればいいかを考えるべきという活動だ。

Lisa Jackson 氏
Image credit: WebSummit

Apple の環境担当 VP である Lisa Jackson 氏は、同社がクリーンエネルギーのサプライチェーンの構築を推し進めていることや、最近、中国で3億米ドルのクリーンエネルギーファンドを立ち上げたことなどを紹介した。また、(主にアメリカ国内と思われるが)古くなった Apple 商品を Apple Store に持ち込むか、オンラインストアに送ると、新しい Apple プロダクトの材料に使われる Giveback プログラムも立ち上げたとのこと。

Darren Aronofsky 氏
Image credit: WebSummit

映画「ブラックスワン」の監督で知られる Darren Aronofsky 氏は、VR でストーリーを伝えるというテーマで登壇。彼は今年発表した VR シリーズ「Spheres」で数億ドルを資金調達したことを明らかにしているが、VR が通常の映画を置き換えていくこと、あるいは、通常の映画を部分的にバーチャル表現が置き換えたりしていくことの可能性について語った。

António Guterres 氏
Image credit: WebSummit

国連事務総長の António Guterres 氏は、ポルトガル出身ということもあって、ニューヨークから WebSummit に駆けつけた。ポピュリズムやトライバリズムが台頭する中で、新しい世代のセーフティネットが必要であり、それが国際間の紛争を防ぐことになると強調。政府同士が規制を設けても、この変化が激しい社会においてもあまり意味をなさず、むしろ、各国政府、アカデミア、企業、市民らが一箇所に集まり、サイバースペース、デジタル技術、人工知能などを社会をよくするためにどう使えばいいか、議論することが世界の融和に繋がると語った。

WebSummit 2018 は、現地時間で5日から8日まで開催されている。

Image credit: WebSummit

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