データとビジュアライゼーションで企業情報を伝えるStockclip、シリーズAラウンドで個人投資家複数らから8,000万円を資金調達

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Stockclip 創業者で代表取締役の野添雄介氏
Image credit: Masaru Ikeda

決算データを中心に企業情報を伝える情報配信プラットフォーム「Stockclip(ストッククリップ)」を提供する Stockclip は5日、シリーズ A ラウンドで8,000万円を調達したことを明らかにした。このラウンドに参加したのは、金靖征氏(Candle 創業者)、野口圭登氏(Vapes 代表取締役)、福島良典氏(グノシー創業者)、AMG(アイフル創業家の資産管理会社)と、名前非開示の個人投資家複数。この資金調達は、今年3月に実施した模様だ。

Stockclip は、一昨年に実施したエンジェルラウンドで East Ventures と TIG から2,000万円、昨年に実施したシードラウンドでマネックスベンチャーズ、スカイランドベンチャーズ、福島良典氏、伊藤将雄氏(ユーザローカル代表)、中川綾太郎氏から2,500万円を調達しており、今回ラウンドを受けて累積調達額合計は1億2,500万円に達した。

Stockclip は東京大学農学部出身で、DeNA でエンジニアをしていた野添雄介氏が2017年7月に創業。最近人気を集める書籍「ファクトフルネス」の著者 Hans Rosling 氏の動画を学生時代に見て刺激を受け、ファクトを伝えることの重要性、データの可視化に興味を持ったという。世の中の常識とファクトの間にはギャップがあり、データを可視化することで、そのギャップが一目瞭然にしたいというのが彼の考えだ。

決算情報は世の中に豊富にあるし、数値という形で世の中のことが最も顕在化されやすいと考えた。現在のところは上場会社の情報を中心に扱っているが、ギャップのあるところを埋めていくという上で、他の分野も視野に入れていきたい。(野添氏)

Stockclip
Image credit: Stockclip

決算情報を配信するメディアは少なからず存在するが、「海外企業の決算情報を含めて、サクッと読めるのが Stockclip の強み(野添氏)」だという。個人ユーザ向けメニュー1,980円/月に加え、5人以上の組織でコンテンツを共有することを想定した法人ユーザ向けメニューも3月から開始した。正確なユーザ数は公表していないものの現在は数千名規模だという。

今はまだ、一部のクラスターのアーリーアダプターから人気を集められたという段階。これを、一般のビジネスパーソンにまでどうやって広げるかが今後のテーマだ。(野添氏)

Stockclip では今回調達した資金を使って、コンテンツの質と量を追求しつつ、マーケティングに適切な投資を図りたいとしている。コンテンツは概ね社内スタッフ10名程度で製作されており、常に募集はしているが、質を担保する観点からアウトソーシングしたり、急激に人を増員したりする計画は無いという。iOS 向けにはアプリをリリース済で、今後メール配信など複数チャネルでユーザにリーチできる仕組み作りにも着手するそうだ。

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