犬用完全栄養食D2C「CoCo Gourmet(ココグルメ)」開発のバイオフィリア、アプリコットベンチャーズと野口卓也氏から1,800万円を調達

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左から:バイオフィリア CEO 岩橋洸太氏、COO 矢作裕之氏
Image credit: Biophilia

〝犬用完全栄養食〟を標榜するペットフード D2C 開発のバイオフィリアは3日、シードラウンドで1,800万円を調達したことを発表した。このラウンドに参加したのは、アプリコットベンチャーズとバルクオム CEO の野口卓也氏。また同日から、犬用フレッシュフード「Coco Gourmet(ココグルメ)」の事前予約受付を開始した。販売は6月18日から開始する予定。

バイオフィリアは2017年、SMBC 日興証券出身の岩橋洸太氏(CEO)と、オラクル出身の矢作裕之氏(COO)により共同創業。彼らは日本における飼育犬の数は減っているのに対し、ドッグフードの流通金額は増えていることに着目(出荷量は減少)。ペットフードの市場は寡占である一方、高単価のプレミアムペットフードがブームとなっており、差別化した商品であれば D2C による事業機会があると考え、CoCo Gourmet を立ち上げることにした。

CoCo Gourmet
Image credit: Biophilia

CoCo Gourmet は当初、チキンベースとポークグルメの2種類を提供。いずれもドライ加工やレトルト加工することなく、人間が食事に求めるのと同様に、自然で栄養バランスの取れたメニュー作りをコンセプトに据えている。冷凍された状態でサブスクリプションベースでユーザ宅に配送され、価格は2週間分2箱で4,480円(3日受付開始の事前予約では、お試し価格の980円に設定されている)。必要量は犬種や身体の大きさにもよるが、1ヶ月では市販ペットフード平均価格の3倍程度の費用になる。

猫ではなく犬を対象に始めた点については、猫はエサに対する好き嫌いが激しい、置きエサをする必要がある(食べるタイミングが決まっており、ドライフードでないと腐敗しやすい)などの理由から、フレッシュフードの難易度が高くなるのだそうだ。将来的には CoCo Gourmet のメニューを5種類にまで増やし、猫を含めた他のペット向けのフレッシュフード開発も視野に入れたいとしている。

ベンチマークとなるのは、アメリカで2015年に創業した NomNomNowPetPlate だろう。NomNomNow はシードラウンド、シリーズ A ラウンドを通じて1,300万米ドルを調達、PetPlate はシードラウンドで400万米ドルを調達している。

<参考文献>

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