キャスター、カジュアル人材募集サービス「bosyu」の事業を分社化——「仕事の定義」を拡大し、今後1年間でユーザ数10倍の成長を目指す

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bosyu のチームの皆さん。中段最右が新会社の代表を務める石倉秀明氏。
Image credit: bosyu

カジュアルな人材募集サービス「bosyu」を提供するキャスターは1日、bosyu を事業分社化し「株式会社 bosyu」を設立すると発表した。bosyu には8名ほどの社員が業務に従事し、キャスター COO の石倉秀明氏が新会社の代表を務める。

bosyu は、人材募集をカジュアルに実施できるサービスだ。タイトルや本文を入力し、発行された URL を Twitter や Facebook に投稿することで、簡単に人材募集を始めることができる。デザイン会社 Basecamp が開発し2018年4月にローンチしたが、同年8月にキャスターが事業譲受したのは THE BRIDGE が取り上げた通りだ。

2018年8月現在、アカウント数1万件以上、募集投稿数5,000件以上とされていた規模感も、それぞれ6万件超(発表では登録ユーザ数とされている)、1万4,000件超と、この11ヶ月で数倍に拡大。今回の分社化を機に、これからの1年間でユーザ数を10倍(つまり60万人)に増やすことを目標に掲げた。

プレスリリースでは、bosyu をキャスターの社内プロジェクトではなく分社化する理由について、スピード感のある開発体制を強化するためとしている。確かに、キャスターのコア事業であるオンラインビジネスアシスタントサービスやリモートワーカー派遣事業とは性質が異なり、bosyu は機能拡大のための開発やマーケティング活動なども必要なる。bosyu が事業単独で外部から資金調達し、新たなスタートアップとして成長イグジットを目指す道も拓ける。

bosyu
Image credit: bosyu

bosyu の今後について、石倉氏は THE BRIDGE の取材に対し、次のように語ってくれた。

最近では、人材を募集する側ではなく、求職者から「私こんなことできるんですよ」といった投稿をする「#逆bosyu」のような新しい使い方も出てきている。bosyu として目指したいのは、「仕事の定義」の拡大。「それって仕事なんだ!」と言えるような仕事を、どれだけ創り出せるかだと思っている。(中略)

インフルエンサーじゃない人が使っても人を集めやすかったり、SNS を使ってない人も使えたりするなど、そういうサービスをきちんと作っていきたい。また、(募集側と求職者の間の)契約と支払の安全性をどう担保するのか、というのは重要なテーマ。bosyu を通した方が安全にやり取りができるとか、そういう仕組みを提供できるのではないか、と考えている。

bosyu では今後、テクノロジードリブンでの開発が進むと見られ、そのようなスキルセットを持った人をチームに増やしたいようだ。bosyu のチームもまた、キャスター同様に働く場所を選ばないリモートワーカー集団であるが、今回の分社化で「プロダクトを作っているチーム」という明確な意思表示を会社の内外に打ち出し、bosyu の人材調達にも役立てたいと、石倉氏は期待を込めた。

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