目的は「ユーザーのメンタルヘルス問題改善」ーーFacebookがインスタに続き「いいね」機能排除テストを計画

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ピックアップNow Facebook says it may remove Like counts

ニュースサマリーInstagramに続き、Facebookが「いいね(Like)」機能の排除テストを実施するとTechcrunchが報じている。

実験ではFacebookのタイムライン上で他のユーザーが投稿者の投稿につけられる「いいね(Likes)」の数を確認できないようになる。ユーザーの中に生まれる嫉妬や落胆といった感情を取り除くことが目的だ。

実験はカナダやブラジルを含む7カ国で実施されるとしており、投稿のいいね部分には正確ないいねの数ではなく身近なユーザーのうち誰がその投稿にいいねしているのかという部分的な情報のみが分かる設計になっている。

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話題のポイント:「SNS疲れ」という言葉が表すように、ソーシャルメディアを長く利用していると、時に人は他人の目を気にしすぎたり、自分と他人の人気の差を比較してしまったりして、自信や心理的な安定を失ってしまうということがあります。

「なんであの人は沢山のいいねをもらっているのに、自分はこれだけなのか。自分は人気がないのではないか」などという感情は、ユーザーの投稿に対する自信をかえって減少させ、タイムラインを見るモチベーションを削いでしまいます。

こうした問題に対し、いいねの生みの親とも言えるFacebookがついに解決に乗り出すようです。Facebookが確かめたいのは、いいね(Like)を排除することによってユーザーの心理的な健全性が回復してコミュニティ発展に繋がるのか、あるいはSNSとしての魅力が失われてしまいユーザー離れが起きてしまうのかという点です。

今年7月、Facebook傘下のInstagramが日本やカナダを含む計6カ国で同様の実験を実施しました。同社は実験の結果を公にすることはしていませんが、同アプリを経済活動の一部、または日常的に不可欠な存在だと捉えているインフルエンサー達から批判の声が上がる事態が発生しています。この結果をどの程度重視するかにも注目が集まります。

「いいね」は、ユーザーの”承認欲求”という感情を満たしてくれる、ある意味SNSには欠かせない機能でした。一方、ユーザーのメンタルヘルス問題に大きな悪影響を及ぼしていることが社会問題化しつつあり、プラットホーム側に何らかの形で改善を施す声が大きくなっています。

Image Source & Credit : TechcrunchGoogle PlayPixcels

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