フィリピンの電子ウォレットサービス「PayMaya」運営、Tencent(騰訊)やKKRから最大で1億2,000万米ドルを調達

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中国の Tencent(騰訊)や KKR らからなる投資家グループは、地元の通信大手 PLDT が支援するフィリピンのテックスタートアップ Voyager Innovation に最大で1億2,000万米ドルの投資コミットメントを発表した。他に今回の投資に参加したのは PLDT に加え、資産運用会社の IFC や Emerging Asia Fund など。

「PayMaya」
Image credit: Voyager Innovation

今回の資本注入は、2018年に同じ投資家グループが Voyager Innovation に初期投資を行った2億1,500万米ドルに続くものだ。声明によると、これは同社のオンライン決済サービス「PayMaya」の成長を支援することを目的とした、より広範な増資の一環でもある。

2015年にローンチした PayMaya は、ユーザがお金の受取、送金、請求書の支払、オンライン決済を可能にする電子ウォレットだ。政府機関にもデジタル決済や支払サービスを提供している。

国の目標に沿って、我々は主に銀行口座を持たない人々のキャッシュレス化に拍車をかけ大きな前進を遂げた。(中略)

今回の資金調達は、特にデジタル金融サービスへのアクセスがより重要になる中で、PayMaya がより多くのフィリピン人にリーチできる能力を高めるものだ。(Voyager Innovation 創業者兼 CEO Orlando Vea 氏)

フィリピンでは、PayMaya は PLDT の競合 Globe Telecom が提供する電子ウォレットサービス「GCash」と競合している。Alibaba(阿里巴巴)は2017年、親会社である Mynt を通じてGCash を支援しており、PayMaya と GCash は Tencent と Alibaba の代理戦争の一部となっている。

この分野の他のプレイヤーには、インドネシアのユニコーン Go-jek に買収された Coins.ph や、シンガポールの配車サービス大手 Grab の「GrabPay」などがある。

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【via Tech in Asia】 @techinasia

【原文】

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