東南アジアのフリマアプリ「Carousell」、SPAC合併による米上場を検討か——時価総額は15億米ドルに【Bloomberg報道】

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Image credit: Carousell

シンガポールの大手オンライン・クラシファイド大手 Carousell は、特別目的買収会社(SPAC)との合併によるアメリカでの株式上場を検討していると、非公開の情報源を引用して Bloomberg が伝えた

この取引により、Carousell の時価総額は約15億米ドルになる可能性があるとのことだ。同社は、この取引の可能性について、すでにアドバイザーと協力しているという。上場は、早ければ今年の年末に行われる可能性がある。

2012年8月にシンガポールでスタートした Carousell は現在、アジアの8つの市場で事業を展開している。昨年9月の時点で、東南アジア、台湾、香港で2億5,000万件以上のリスティングを行っていると言われている。

このマーケットプレイスには、自動車、ライフスタイル、ガジェット、ファッションアクセサリなど、さまざまなカテゴリの多様な商品が揃っている。また、Cho Tot(ベトナム)、Mudah(マレーシア)、OneKyat(ミャンマー)、Revo Financial(シンガポール)を所有・運営している。

設立以来、Carousell は、企業コンソーシアムからの8,000万米ドルの資金調達、2019年4月の OLX Group からの5,600万米ドルの資金調達など、複数のラウンドで2億6,000万米ドル以上を調達している。Carosell の他の投資家には、Telenor Group、Rakuten Ventures、Sequoia India、Naspers などがいる。

2019年には、マレーシア、ベトナム、フィリピンでのリーダーシップを加速させるために、ノルウェーの通信事業者 Telenor Group が所有するクラシファイド企業 701Search や OLX Philippines などの買収を相次いで行った

最近では、白紙委任会社や SPAC を通じた上場が、東南アジアのスタートアップ業界の想像力をかきたてている。最近では、多くの企業がSPAC合併による上場を計画していることを明らかにしている。そのリストには、Grab、マレーシアの Carsome、インドネシアの Tiket.com などがいる。

専門家によると、SPAC による上場は一般的にリスクが高いが、企業が予測を上回った場合には、レイトステージのスタートアップへの投資と同様に、より高いリターンを得られる可能性もあるという。

SPAC と従来のIPOの違いの一つは、企業の評価に使用されるベースライン収益だ。従来の IPO では、企業は評価を正当化するために予測を用いることができないが、SPAC では、企業は高い評価を正当化するために予測収益を用いることができる。

そのため、リスクとリターンは、予測と実際の実現された数字に結びついている。また、SPAC のスポンサーは通常、SPAC が買収を行う際に割引価格で所有権を得ることができる。これを D-SPAC と呼ぶ。(Click Ventures の創業者兼マネージングパートナー Carman Chan 氏)

【via e27】 @E27co

【原文】

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