廃電子基板の取引プラットフォーム「MEX」、ROUTE06が三菱マテリアルと共同開発

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MEX画面イメージ

企業デジタル化支援を手がけるROUTE06(ルートシックス)は10月26日、三菱マテリアルが手がける電子ゴミ(E-Scrap)の取引プラットフォーム「MEX」を共同で開発したことを伝えている。

両社が取り扱いの対象とするE-Scrapとは、使用済み家電やパソコン、スマートフォンなどから発生する廃電子基板のことで金・銀・銅・白金・パラジウムなど有用な金属が多く含まれているのが特徴。世界的な資源需要が増加する一方、新たな鉱山開発は困難になっており、都市部に埋蔵されているE-Scrapの活用は必要不可欠になっている。

同社リリースによると、近年の環境保護などへの関心の高まりもあり、国内のE-Scrapの処理量は2018年までの10年間で約3倍(※日本鉱業協会調べ)に拡大しているという。

MEXはこのE-Scrapを取引するためのプラットフォームとなるオンラインサービス。製錬所へのE-Scrapの持ち込み予約や取引における各種手続き、製錬所到着時点のE-Scrapの写真の開示などがオンラインで可能になる。同社はこれまでもE-Scrapの受入・処理を手がけており、グループの年間処理能力は16万トンに上る。リリースによるとこれは全世界で発生するE-Scrap約80万トンのうち20%相当する。今後、MEXによる取引拡大を経て、2030年までにこの処理能力を20万トンに引き上げる計画としている。

一方のROUTE06は今回の協業でデジタル事業戦略の構築や業務設計、UI/UXデザインなどの支援を手がけた。三菱マテリアル執行役常務で金属事業カンパニープレジデントを務める酒井哲郎氏は今回の協業成果についてこのようにコメントしている。

「当社はB to Bのビジネスが中心で、特に金属事業カンパニーの主要製品は一般の方には馴染みのない非鉄金属や化成品です。事業の歴史は長く、これまでは特定のお客様との長期的な売買が主でした。一方、E-Scrapのお客様は事業規模、地域、事業への参入の時期など多種多様です。そのためお客様と当社を繋ぐインターフェースである「MEX」は間口が広く、操作性が良く親しみがあるデザイン性で、かつ、使い易いものでなければなりません」。

同社では今回のMEXの提供により業務システムとのスムーズなデータ連携等も可能になり、データドリブンな業務改善も期待しつつ、E-Scrapの処理を手がける製錬所の効率的な運用が可能となるとした。

via PR TIMES

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