中国eコマース、人件費の上昇に直面し「メイド・イン・バングラデシュ」を選択

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【翻訳 by Conyac】 【原文】

Vancl(凡客誠品)は自社ブランドの商品を販売する中では中国最大手のeコマースで、扱うのは安価だが買う人を楽しませるような衣料品、少し日本のユニクロと似ている。だが、Vanclはオンラインでのみ販売している。現在キャンペーン中で、衣料にはたった29人民元、つまり4.6米ドルのものが並ぶ。しかし価格をそれだけ安く抑えるために、同社の衣料品の多くは中国製ではなくバングラデシュ製となっている。

中国の工業都市の生活費が上昇するにつれて人件費も上昇し、昨年末から商品の一部はバングラデシュで生産されている、とVanclの副部長Lio Hao氏は中国のブログIT Timesに語った。だが全体に占めるその割合については明示せず、また私が確認したVanclのTシャツに生産国は表示されていなかった。

バングラデシュへ目を向けているのは、現在中国第7位のマーケットシェアを誇るB2CのeコマースVanclだけではない。スウェーデンの衣料品小売業者のH&Mは、製品の25%をバングラデシュで生産しており、今後この比率をさらに増やしたいとしている。H&Mが期待するメリットは人件費削減である。しかし、バングラデシュでの生産を増やすには、政情不安や貧弱なインフラなど非常に多くの課題も立ちはだかる。バングラデシュからの輸出は、80%を衣料品および繊維製品が占めるとされている。

中国よりも30%安い

IT Dailyが南通のPrinting and Dyeingの会長から聞いたところでは、繊維分野におけるバングラデシュの生産コストは「中国より30%低い」そうだ。そのため中国企業によるバングラデシュへの衣料品生産の外注が段々と進んでいる。当初はTシャツとシャツの外注をするだけだった。しかし彼の会社や他のライバル企業は、2013年までに冬用ジャケットやセーターなど他の商品も生産地を移すことになるという。

グローバルな製造業の中心が、過去一度はハブとされた台湾から他へ移ったように、コストが上昇すれば、中国企業を含む有力なブランドは他の生産地を求めていく。バングラデシュへ移ろうとするのはVanclだけではない。Lenovoはブラジルに注目しているし、Foxconnはインドネシアの比重を高めつつある。

【via Tech in Asia】 @TechinAsia

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