昼はオフィス、夜は飲食店の二毛作ーー食のマーケティングカンパニー Favy がリアル店舗「C by favy」をオープン

Junya Mori by Junya Mori on 2016.2.19

こちらの内容はTHE BRIDGEおよび会員が配信するお知らせとなります

Favy代表取締役社長の高梨 巧氏

Favy代表取締役社長の高梨 巧氏

外食特化型のグルメ情報メディア「Favy(ファビー)」、飲食店向けのCMS「favyページ」を提供するFavy代表取締役社長の高梨 巧氏が、本誌が主催するイベント「THE BRIDGE Fes」のピッチセッションに登壇した。

同社が運営する「Favy」は、MAU150万人、ソーシャルも含めたトータルリーチでは月間400万人を突破。その成長の勢いから、同社はメディアの会社だと思われがちだった。だが、今回のピッチを通じて、初めて食のマーケティング会社としての姿を明らかにした。

ピッチの内容と取材した内容を合わせて、Favyの新たな動きをお伝えする。

その象徴的な出来事と言えるのが、飲食店「C by favy」の開店だ。クラウドファンディングサイト「Makuake」で、店舗の立ち上げ資金を募り、目標額80万円を開始から5時間で突破。最終的に、大きく目標金額を上回り、約350万円を集めた。

C_by_favyがヨーロッパに負けない国産ムール貝の食べ放題会員を募集します!__ クラウドファンディング - Makuake(マクアケ)

クラウドファンディングを活用して立ち上げた店舗は、日中favyのオフィスとして利用し、夜は飲食店として利用する二毛作空間となる。「オフィスをカフェっぽくする流れがあったので、本当の飲食店にしたらいいんじゃないかって考えたんです」と、高梨氏は語る。

いずれは実店舗を、と考えていた高梨氏は、オフィス移転のタイミングで実現。昼間はオフィスとして運営しているため、飲食店としての場代は見なしゼロ。マーケティングの視点をふんだんに盛り込んだ飲食店を生み出した。

昼間はオフィスとして使われている

昼間はオフィスとして使われている

もちろん立派なキッチンもある。

もちろん立派なキッチンもある。

夜は飲食店に

夜は飲食店に

「飲食店は、キャッシュポイントがひとつしかないんです。これは現代のビジネスにおいてかなり珍しい例です」と高梨氏は語る。飲食店は他にもマネタイズの仕方があるはず、と考えていた高梨氏が生み出した「C by favy」には、様々な工夫がこらされている。

クラウドファンディングを活用しているのは、数ある工夫のうちのひとつだ。以前、本誌ではローストホースという馬肉屋がクラウドファンディングを通じてお店の立ち上げ資金を募ると同時に、会員を獲得した事例を紹介した。飲食店が店舗の立ち上げタイミングでクラウドファンディングなどのツールを活用するのは理にかなっている。

さらに、店内のレジや予約管理などはすべてクラウドサービスを活用し、生産者・産地・メーカーと連携して店内でプロモーションメニューを実施するなどの工夫をこらしている。「C by favy」のメイン食材であるムール貝はメーカーの協賛となっており、同店舗ではフードメニューでABテストを実施することも予定している。

メニューABテスト

高梨氏「クラウドツールを活用し、顧客のデータをしっかり管理することができれば、アンケート調査の価値は高まります。アンケートを行ってメーカーからお金をもらうことができれば、客単価が大きく変わります」

「C by favy」が実施していることは、他の飲食店にとってもヒントになる。favyが目指すのは、飲食店の収益構造を変えること。そのために、favyは「C by favy」で得たノウハウを、つながっている飲食店に対して提供していく。

favyは、飲食店のネットワーク、ユーザのネットワーク、メーカーのネットワークを構築しており、これを「リアルでのアドネットワークを構築しているような感じですね」と高梨氏は表現する。たしかにfavyは食のメディアの会社ではなく、食のマーケティングの会社だとわかる。

favyのメンバーは現在、20名ほど。今年、100名ほどに増やそうと考えているそうだ。それだけ人数が増えるとなると、オフィスを移す必要も出てくる。次のfavyのオフィスはどうなるのだろう。

「もちろん、オフィスを移転することになっても二毛作は続けますよ」そう高梨氏は語る。今のオフィスにある飲食店は移転後ランチ営業をするようにし、新しく移転した先のオフィスでもまた二毛作を行おうとしている。

「C by favy」は飲食店のスタイルにも、スタートアップオフィスのスタイルにも、影響をもたらすことになりそうだ。

“summercamp"/

Junya Mori

Junya Mori

モリジュンヤ。2012年に「Startup Dating」に参画し、『THE BRIDGE』では編集記者として日本のスタートアップシーンを中心に取材。スタートアップの変革を生み出す力、テクノロジーの可能性を伝えている。 BlogTwitterFacebookGoogle+

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