買ってから選ぶ通販サイト「ロコンド」が年商100億円水準で黒字化、シリーズEで楽天と資本業務提携

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Locondo-website

ほんのすこし前まで、ECで買い物をすることはある種の決意を必要としました。色が想像しているものと違うかもしれない、そもそもサイズが合わないかもしれない。手にとって商品を見ていないことから生じるそんな不安を脇へ押しやって、購入ボタンを押す。

そんな従来のオンラインショッピングのあり方に、「買ってから選ぶ。」という新しいコンセプトで挑戦してきたのが、靴とファッションの通販サイト「LOCONDO(ロコンド)」です。

楽天と資本業務提携

2011年に本格的にサービスを開始したロコンドは、事業開始3年目には年商50億円を突破、2015年10月には年商100億円水準(月商8.3億円)を達成し、損益分岐点を超えて黒字化を果たしました。

この度、運営会社であるロコンドは、シリーズEで楽天と資本業務提携契約を締結したことを発表しました。今回の資本提携によって、楽天はロコンドのマイノリティ株主(5%以下)となります。

2015年8月には、ロコンドはモール初店舗となる「LOCOMALL(ロコモール)」をオープン。ロコンドならではの「送料無料・交換無料・返品無料」といった各種サービスを楽天市場内でも展開することで、4ヶ月後の同年年末には月商1億円水準へ到達しています。楽天と協業することで、ロコモール楽天店における靴&スポーツカテゴリの強化、また海外販売や在庫連携などの形で進めていきます。

共同の新規事業として、今年春夏シーズン中を目処に中国を含む海外に販売する「越境EC(楽天 Global Market)」を展開します。海外発送におけるボトルネックの一つに送料があります。開始当時は10,000円以上で送料無料とし、徐々に送料の顧客負担を減らしていく予定です。

2015年10月に年商100億円水準に

主軸事業である通販サイトからの売り上げ以外の収益に貢献するのが、ロコンドのプラットフォーム事業です。例えば、主に物流やITなどのインフラを活用することで、ロコンドで取り扱う約1,500ブランドを総合的にサポート。また、ロコンドならではの「14時までの注文で即日出荷」をB2B事業に拡大する3PL事業も。商品をロコンドの倉庫に集約することで他社ECや百貨店に配送し、商品配送を担う店舗の売上高は、月商1億円規模に到達しました。

ブランドに対して自社ECを開発・運営する事業も順調で、取扱高は1年間で50%以上の成長を見せています。初期顧客であるサマンサタバサやエコーを皮切りに、2015年には利用企業数が計7社に。企業に対してロコンドの「交換・返品」の仕組みも提供しており、好評を得ています。

さらに今年8月には、「ロコポート」と名付けられた倉庫を、現状の倍の広さである10,000坪へと拡大する予定です。日本最大規模の通販サイト「ZOZOTOWN」の倉庫が40,000坪だそうなので、その4分の1に当たる大きさです。

「2016年は、これらのプラットフォーム事業の新機能を矢継ぎ早にローンチし、さらに、それらを一つのパッケージに集約することによって、EC事業(ロコンド・モール)に続く、第二の事業の柱としていく予定です」(ロコンド代表取締役社長 田中裕輔氏)

 

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