旅に関するサービスはいくつも登場してきた。旅をテーマにしたメディアも数多く存在しており、旅というのは人々の心を惹きつける。ワンダーラストはそんな旅に関するサービス「Compathy」を本日リリースした。
ワンダーラストはインキュベイトファンドが開催しているインキュベーションプログラム「インキュベイトキャンプ 5th」に参加していたスタートアップだ。そのプログラムでは投資採択はならず、その後サービスのブラッシュアップを続け、インキュベイトファンドからの出資を受けて今回のサービスリリースに至った。
Compathyは、ユーザが旅の写真をサイト上にアップしていくと旅のストーリーをまとめることができるというサービスだ。ユーザが写真をアップすると、タイムスタンプと位置情報を解析して、日付順に写真を並べ、位置情報から付近の観光スポットを探し出し、割り当てていく。そうやって一度の旅の様子をコレクションとしてまとめることができる。
ワンダーラストは、「インキュベイトキャンプ 5th」では「One Map」という、旅の計画段階をサポートするサービスを発表していた。その後、プランを練り直し、旅の前段階・準備段階にフォーカスしたサービスから、旅をしてきた後にフォーカスしたサービスへと変更した。
写真を投稿していくと、上のように旅のルートが表示されるようになる。自分の旅の様子を、写真と時間軸、ルートなどを整理してまとめられるサービスは心当りがない。誰かの旅のコレクションを知ることも楽しい体験となっている。だが、Compathyはただ旅の様子をコレクションできるだけではない。
リリースのタイミングではまだオープンになっていないが、Compathyでは写真を投稿した際自動的に紐付けられるスポットのページも作成する予定になっている。ユーザが投稿した写真はスポットページに掲載されていく。これは、食べログなどの口コミサイトにおいて、飲食店の店舗の様子や料理の写真をユーザが投稿している様子に似ている。
旅における”Retty”
Compathyでは旅をしてきたユーザが、その旅のログを簡単にまとめられるようにするだけではなく、旅の口コミサービスとしても機能すると考えられる。ワンダーラスト代表の堀江健太郎氏は、
スポットページに写真や口コミが掲載されていくようにしても、ホテル・旅行の口コミの大手サイト「トリップアドバイザー」にSEOで勝つことは難しい。Compathyでは、実名性の口コミを集めていきたいと考えています。
と語っている。
さながら、食べログに対して実名制を強みにアプローチしているRettyのように、Compathyは既存の旅行口コミサイトに実名制を売りにして勝負していこうと考えているのだ。
Compathyは、旅行に行ってきたユーザに対して、「旅のコレクション」を作成するサービスを提供しつつ、旅行プランをたてるサービスにしていきたいと堀江氏は考えているという。
次の段階では、海外とのつながりを共有する機能をつけたいと考えています。自分が旅行に行きたいと考えている国の友達紹介をしてもらい、その人にアドバイスをもらいながら一緒に旅行の計画を立てられるような機能を実装できたらと。
この旅行の計画をたてる機能は1月中にリリースする予定だという。
人々の心から国境を無くしたい。
と語る堀江氏。Compathyの壮大な挑戦は始まったばかりだ。
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