アリババがロケットによる配送をテスト、Roborockが新型ロボット掃除機を発表など——中国スタートアップシーン週間振り返り(4月1日~5日)

SHARE:
Roborock(石頭科技)が「V20」と「G20S(S8 MaxV Ultra)」を発表。
Image credit: Roborock(石頭科技)

本稿は、Technode(動点科技)が、4月1日〜4月5日に配信した「News Feed」記事の中から主要ニュースを翻訳したものです。

ワンストップ遺伝子サービスのGentleGen(君躋生物)、数億円をプレシリーズA調達(4月7日)

GentleGen(君躋生物)は、Mingxi Capital(鳴熙資本)が単独でリードした数千万人民元(数億円)のプレシリーズ A ラウンド資金調達を完了したと発表した。

2022年7月に設立された GentleGen は、自動化されたインテリジェントバイオテクノロジーの応用に専念し、遺伝子合成、オリゴヌクレオチド合成、サンガーシーケンス、ハイスループットシーケンス、遺伝子編集、タンパク質発現のためのワンストップ技術プラットフォームを構築し、生命科学の研究開発と合成生物学産業のアップグレードを支援している。

GentleGen は、NGS バイオ医薬品の分析・検査、AAV ベクター・mRNAポリ A サービス、遺伝子編集医薬品 sgRNA サービス、核酸医薬品 siRNA サービス、遺伝子編集株改変サービスなど、従来の遺伝子サービスを基礎とした革新的なサービスの開発に注力している。動点科技

連続フロー化学インテリジェント製造プラットフォームのOSSKJ(欧世盛)、数億円をプレシリーズB調達(4月3日)

OSSKJ(欧世盛)は、数千万人民元(数億円)のプレシリーズ B ラウンド調達を完了したと発表した。このラウンドは Dalton Venture(道彤投資)がリードし、既存投資家の Long Hill Capital(長嶺資本)がフォローオンで参加した。今回の資金調達の完了後、OSSKJはさらに製品マトリックスを充実させ、商業化ネットワークの拡大を加速し、海外市場に参入する。

OSSKJ はフロー化学の完全なソリューションプロバイダーで、学際的な研究開発チームと応用研究チームを擁している。現在、応用研究部門である FLOW 研究開発室は清華大学などの科学研究チームと深く協力し、各業界のユーザに対して強力な技術サポートを実現することができる。

フロー化学反応システム製品のほかに、OSSKJ は研究設備設計、研究開発アウトソーシング、プロセス最適化、スケールアップ研究、設備プロセス研究、精密製造、連続フロープロセス訓練などのマルチモジュールサービスを提供することができる。プロセスのスケーラビリティを重視し、研究成果をラボスケールからパイロットプラントスケールに移行することを専門とし、さまざままな用途向けの連続自動合成システムや組込みモジュールシステムの立ち上げに成功している。動点科技

Alibaba(阿里巴巴)、Space Epoch(箭元科技)とロケットによる荷物配送サービスをテストへ(4月2日)

中国の e コマース大手 Alibaba(阿里巴巴)は、ロケットメーカーのスタートアップ Space Epoch(箭元科技)と手を組み、ロケットを使った小包配達をテストする。Alibaba 傘下のマーケットプラットフォーム「Taobao(淘宝)」はエイプリルフールの1日、Weibo(微博)のアカウントでこのコラボレーションが真実であると確認する前、「多くの素晴らしいことは、最初は冗談のように思える」と述べた。

Space Epoch の WeChat(微信)公式アカウントへの投稿によると、このプロジェクトは小包配送に再利用可能なロケットを使用する計画で、各ロケットに最大10トンの商品を収納できる120立方メートルのコンテナを搭載することを目指している。北京を拠点とする Space Epoch は、最初のロケット配送テストを間もなく実施すると述べた。一方、同社は、短期的な目標達成は容易ではないが、実験を通じて伝統的な物流業界と中国の商業宇宙分野の両方に機会をもたらすことを望んでいると付け加えた。箭元科技

ByteDance(字節跳動)、士気を高めるためスタッフに臨時ボーナスを支給(4月1日)

TikTok を運営する ByteDance(字節跳動)は、社員の士気を高めるため、高業績の社員に臨時ボーナスを支給すると、中国メディアが同社の社内メールを引用して伝えた。ByteDance の8つの業績分類基準の5番目である「M」以上の業績評価を受けた従業員は、ストックオプションまたは制限付きストックユニットの形で、5%から15%のインセンティブを獲得する予定である。

ByteDance は、従業員数を公表していないが、Slack のようなエンタープライズ向けアプリ「Lark(中文名:Feishu=飛書)」の部門からの最新のレイオフは、ByteDance がゲーム部門から撤退した昨年末に数百人の雇用を削減したのに続き、約1,000人の従業員に影響を与えた。追加支給は4月25日に行われ、その日にまだ雇用されている限り、従業員に支給される。南方都市報

Roborock(石頭科技)、スマートホームロボット掃除機「V20」と「G20S」を発表(4月1日)

3月29日、中国のテック起業 Roborock(石頭科技)は北京でグローバル発表会を開催し、インテリジェントな自動掃き掃除・モップ掛けが可能な2つのフラッグシップ最先端ロボット掃除機「V20」と「G20S(S8 MaxV Ultra)」を発表した。V20は、デュアルビジョン3DToF(3次元飛行時間)ソリッドステート LiDAR(光検出・測距)システムを搭載し、高度なナビゲーションと障害物回避能力を備えている。

ロボット掃除機分野のトップブランドである Roborock は、中国の消費者がロボット家電や省力化機器を受け入れる準備が整うことを期待して、急速に発展している自動運転車分野の技術を利用しようとしている。

Roborock のCEO Quan Gang(昌敬)氏は、創業10周年前夜に開催された発表会で、市場調査会社 EuroMonitor によると、2023年第1~3四半期のデータに基づき、同社のロボット掃除機の売上高が世界トップの座を獲得したと述べた。「私たちの目標は、ロボット掃除機Roborockを世界の1億世帯に普及させることです」と彼は語った。

2014年7月に設立された Roborock は、ロボット掃除機やモップ掛け装置、ハンディタイプのコードレススティック掃除機で知られる北京のテック企業だ。Xiaomi(小米)は同社の設立に重要な役割を果たした。動点科技

【via TechNode】 @technodechina

【原文】

BRIDGE Members

BRIDGEでは会員制度の「Members」を運営しています。登録いただくと会員限定の記事が毎月3本まで読めるほか、Discordの招待リンクをお送りしています。登録は無料で、有料会員の方は会員限定記事が全て読めるようになります(初回登録時1週間無料)。
  • 会員限定記事・毎月3本
  • コミュニティDiscord招待
無料メンバー登録