ボランティアは大変難しい。阪神淡路の時、数人の知人がボランティアに向かった記憶がある。各所でいわれている通り、その大多数が邪魔になったというのは本当のことだ。
しかし、一方でボランティアの手が不要かといえばそうではない。適切な情報とマッチングのタイミングさえ合えば、大いに助けになるはずだ。
そういう意味でこのサイトはシンプルだが大いに助けになるだろう。ガ島通信で知られる藤代裕之氏を中心にソーシャルの力で集まった有志が立ち上げたWikiは「ボランティアの力」を的確な場所に、適切なタイミングで結びつけることを目的にしている。
内容は非常に具体的で、ボランティアに求められる活動内容などをしっかりと記載している。また、情報の正確性についても、内容を誰でも投稿させるのではなく、有志によるチェックが入ることで担保しているそうだ。立ち上げまでの詳しい経緯はここにある。
ボランティアは受け入れ態勢が整うタイミングが重要性だ。このサイトは有志がそれらの情報を人力で集め、ボランティアを志望する方々にまとめて提供してくれる。被災地が広域にわたる今回の震災で、このようなまとまりのある、信頼できる情報源は貴重だ。このサイト自体も運営ボランティアを求めているので、力になりたい学生などはコンタクトするといいだろう。
震災を2度経験し、情報の重要性を改めて感じている。ある雑誌に踊るたった一行の文字が人々を不安に陥れ、ほんの数秒のビデオレターが人々の絆を確認させてくれる。ソーシャルという新しいネットの力をどう使うか、情報系を生業にしている人々に改めて問いかけられているようにも感じる。
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