最近の中国のインターネット業界で、オンライン動画サイト先駆けのTudouはもはやIPO(新規株式公開)を目指しておらず、ライバル企業のYoukuを買い手候補として売却を考えているという憶測が飛んでいる。
この情報が妥当だとすれば、コンテンツ使用許諾に関するコストの増大や、投資家からの圧力により、Tudouはエグジットを模索しているのかもしれない。
Tudouは中国で一番最初に人気となった動画ストリーミングサイトで、サービスを開始したのはYoutubeとだいたい同じ時期である。Tudouの人気と肩を並べているのは、昨年上場を果たしたYouku以外には存在しない。我々は本日の午後、この2社に連絡を取ったものの、両社は売却や買収の可能性に関するコメントを拒否した。
驚きの事実
これはFacebook 対 MySpaceの戦いのようでもある。生き残るのは一方だけということだ。しかし、動画のストリーミング事業においては、事情は少々異なる。
YouTube の場合、Googleによる10億ドルという巨額の買収で状況が一変するまで、赤字が続いていた。Googleは主にその巨大な広告ネットワークのおかげ で、YouTubeの収益化に成功した。動画ストリーミングサービスは維持するのが困難だ。通常の場合、サーバーとインフラの維持費と比べると、広告収入 が少額に見えてしまう。それ故に、YouTubeは映画レンタルのような新たな収入源をビジネスモデルに取り入れなければならなかった。
高いバーンレートのTudouが事業を継続するのは難しい。いまだに株式を公開していない状況ではなおさらだ。TudouにIPOの意志が あったのは確かだが、今のところ何も実現には至っていない。その一方で、YoukuはIPOを果たし、2億300万ドルの資金調達へとつながった。
ここに興味深い事実がある。Youkuの方がバーンレートが高いのだ。最初の9か月間でTudouが1250万ドルを失ったのに対し、Youkuは2500 万ドルである。どちらのサイトも月間2億ビジターを記録しているという。どのような見方をしても、投資家にとってはTudouのほうが良い選択のように見 える。Tudouは何か問題を抱えているに違いない。その問題を知り得るのは社内のスタッフだけだろう。
【via Penn Olson 】
Photo: pcchome
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