中国のビジネス界はさながらジャングルのようである。数千とはいわないが数百ものライバルとの熾烈な争いがそこにはあり、予測不能で不確かな環境のなかでは常識的なルールが通用しないのである。
Gaopeng (Groupon China)が中国に進出する前から、目の肥えた市場オブザーバーたちからは、Google、Yahoo、Ebayなどと同様「こっぴどく打ち負かされる外国企業」のカテゴリに入れられていた。
Beijing Morning Post(北京晨報)によれば、先週同社は国内で400人以上の職員を解雇したという。Geopengも次なる敗者となるのだろうか?
2010年アメリカのゴールデンスタートアップと称されたGrouponは、5000以上のクローンサイトが存在する中国で「共同購入」に火をつけた。CrunchBase(クランチベース)によれば、Grouponは総額11億4000万米ドルという巨大な資金を獲得している。
その資金の多くは、買収や中国などの国々での足場を築くことを通じて国際的な事業展開をすることに使用された。異論のあるところだが、中国に関する知識や中国語の能力もあまりない外国人の管理職ーほとんとが元経営コンサルタントや投資家ーへの高額な給料に多額の資金が充てられた。
この戦略が、Gaopeng(高朋)がLashou(拉手網)やMeituan(美団網)、Tencent(腾訊)といったクローン企業によって大打撃を受けている中国という市場でうまくいかなかったのは自明であった。グルーポンの創業者でCEOのアンドリュー・メイソンが戦略を整え態勢を立て直すために訪中したのはほんの数ヶ月前だ。もしかしたら、これらの人員削減は新たな計画のひとつの動きなのだろうか。
再建のための大規模な解雇によって、秦皇島、煙台、南寧など13都市にそれぞれあった2~3の支店を完全に閉め、上海、杭州、武漢など18都市にあった1~2の支店は規模を縮小することになった。
不運なことに、上海のある都市では2か月分の給料だったのに対し、別の2~3の都市では、労働法は被解雇者に不利なものであって、Gaopengは2週間分の給料しか補償しなかった。
もちろん、今回の相当数の解雇は組織の至る所で従業員の士気に影響を及ぼした。Gaopengの人事部の役員は、「支店長を除き、従業員をこれ以上解雇することはしない」と言って、彼らの不安を取り除こうとした。だが、多くの従業員はその言葉を疑っており、自分たちもまた解雇の一歩手前にあるかもしれないと信じているのである。
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