北京・中関村:オフィシャル・ストアの電気街に変貌できるか?

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【翻訳 by Conyac】 【原文】

北京北西部・中関村近辺は長い間テック産業の中心地と見なされてきた。多くの大手インターネット企業はその地区に本拠地をかまえ、多くのスタートアップもそこに本社を置いている。しかし一般消費者にとって、中関村はいくつかの巨大な電化製品のショッピングモールがあることで有名だ。しかし海淀区行政(訳注:中関村がある北京市の区)はそれらを変えようとしている。

中国の他の多くの電気街と同じく、中関村のモールは複数フロアからなり、特定ブランド、または複数の特定ブランドを売る数千の小売店が乱立する巨大な店だ。そこはPCマニア垂涎の場所で、例えばCPUクーラーユニット専門店では20の異なるメーカーの製品を買うことができる。しかしそれはブランド製品各社にとっての悪夢であり、ほとんどすべての店が非公式店だ。事実、北京最大のブランド店は、街の反対側にあるAppleストアだ。

小規模店の数を素早く減らし、公式ブランド店の数を増やすための試みとして海淀区行政は2つの新ポリシーを発表した。一つは小売スペースを撤退させ、「トップ品質の企業」をそこに呼び込んだ場合にもらうことのできる経済的見返り。もう一つは、モールが特定条件を満たせば、公式ブランド店を設置するためのコストとしての5百万元(約78万米ドル)もの助成金を出す、というものだ。

また、助成金を得るための資格として、店は少なくとも500平方メートル以上なくてはならず、それは平均的な店よりも少し大きく、また顧客が製品を試すことができる「製品体験センター」を設置しなくてはならない。

ブランド店が増えることには消費者にとってメリット、デメリットの両方がある。公式店を歓迎する人もいれば、しない人もいる。公式ブランド店は信頼性が高く、偽物ではない企業のサードパーティの小売業者との取引も一般的には容易だ。その一方で、大きなブランド店では品ぞろいも少なく、価格も高い場合が多い。多くのブランド店では、中関村で熟練した消費者が、交渉でかなりのお金を節約できるような価格交渉をすることができないためだ(不慣れな人は逆に過剰に支払うことになるが)。

もちろん、そのポリシーはできたばかりで、どの小売店が「公式店」に参入して中関村に店を出そうとするのか見極める必要がある。しかし街の反対側にあるAppleブランドの店が成功していること、そしてそれによって利益を得る企業に提供される魅力的な助成金を考慮すると、1~2年以内に、中関村には、雨後の筍のごとく店が乱立するようになっても不思議ではない。

言い換えれば、あなたが三流業者とコンピュータ部品の価格交渉をすることが好きなら、それを改めた方がいい。というのは、数年後にそういった連中はいなくなり、巨大なサムスンのストア内の製品体験センターのど真ん中で、大好きなCPUクーラーユニット販売者になにが起こったかと不思議に思うことになるだろう。

出典:SinaTech(新浪科技、中国語)

【via Penn Olson 】 @pennolson

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