アリババCEO馬雲氏「問題はお金ではない、Yahooがどうしたいかだ」

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【翻訳 by Conyac】 【原文】

10月20日の朝、香港で開催された AsiaD でインタビューに応じる馬雲氏(写真提供:AllThingsD)

香港で行われている AsiaDカンファレンスでのJack Ma(馬雲)氏の単独インタビューが終わった。この会議でYahoo買収、そしてB2CプラットホームTmall.com(淘宝商城)での店舗によるオンライン上での抗議運動などの最近の問題について、Alibaba(阿里巴巴)グループ設立者であり、CEOである同氏から考えを知る機会があった。

結局、Ma氏は目新しいことは何も言わなかったが、本人の口から直接知ることは有意義だった。Ma氏が、一連の重要問題について語ったことは以下のようなものだ。(AllThingsDからそのまま引用)


Yahooについて

「経営陣がYahooを売る意思があるなら関心がある。彼らはただ我々に知らせてくれるだけでいい。
我々はこれまでYahooの株の一部、もしくは買収をするためにYahooと協力してきた。お金は問題ではない。問題はYahoo自身ががどうしたいのかということだ。」

Jack Ma氏は現在、経営陣の発言を待っており、氏はこの問題に集中していることを認めた。続けてMa氏は、Yahoo経営陣がなにについて熟考しているのかわからないと言った。また Yahoo が業界にとってなぜそんなに重要なのかについても語った。

「Yahooがなかったら、私はこのインターネットビジネスを始めていなかっただろう。」

Ma氏はYahooの経営を任されたら、新しい経営陣を入れるだろうと述べたが、経営チームのメンバーについての具体的な言及は避けた。

憶測についての最後の言葉として、Ma氏は当初冗談交じりに「我々の会社がそんなに重要だとは知らなかった」と言った後続けて、「確かに我々は原動力だ。」と述べた。


中国とビジネスについて

「検閲は問題だが、それほど大きな問題ではない。中国政府はオープンになってきていると思う。
私が会社を始めたとき、1年や2年先ではなく、10年から15年先を見据えていた。私が行くところどこでも、人はIPOのことを話しているが、価値創造について話している人は誰もいない。それが問題なのだ。」

将来のAlibabaグループの株式新規公開や2つの顧客中心のEコマースサイト(Taobao 淘宝網、Taobao Mall 淘宝商城)についての言及はなかった。いまのところ、B2BプラットホームのAlibaba.comだけが上場している。

著作権や著作権違反者について、Ma氏は中国のサイトが他のサイトをそっくりまねる傾向があることは賛成できないとしつつも、たとえ他人の足跡をたどることになっても一番重要なことは中国の顧客が満足することだと述べた。この言葉は「アイデアをかき回せ、それが本当に重要な実践だ」で主張した我々の社説のように聞こえる。

しかし著作権についての彼は厳しい姿勢を崩さない。例えば彼は以下のように語っている。

「我々は知的財産権違反の問題については強硬な態度をとる。この問題はAlibaba 単独では解決不可能で、店舗の人たちと協力して解決する必要がある。」


Tmall.com(淘宝商城)での、オンライン上の抗議運動について

「あなたを最も愛する人物が、最もあなたを傷つける人物になることもある。」

この言葉はユーザ数が激増したTmallで、店舗などが一週間にわたって行ったオンライン上の抗議運動について、Ma氏が言った冷静な言葉だ。この問題はAlibaba が18億元を投資し、店舗がプラットフォームを使いやすくすることを約束することで解決した。


すこし意表をつかれた話として、最後に Yahooの共同創立者で前CEOのJerry Yang氏が、AsiaDで語った言葉を紹介しておきたい。

「なにも、我々は Yahoo を売りに出したいというわけではない。ただ、あらゆる選択肢が考えられるということだ。」

出典:AllThingsD

【via Penn Olson 】 @pennolson

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