ネパールの高地で生まれた「CloudFactory」、100万人のクラウドワーカーに仕事を

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【翻訳 by Conyac】 【原文】


CloudFactoryは魅力的なビジネスコンセプトを持っている。ヒマラヤのネパールに拠点があるというだけでなく、発展途上国の100万人(ネパール自体も含む)にウェブ上で仕事を与えられる。

CloudFactoryのサービスを利用する会社は、オンラインの仕事(例えば悪質なコンテンツへのフラグ付け、データ入力、音声データの転記、OCRの訂正、イメージへのタグ付けなど)をこなすために膨大な労働力を得ることができる。雇われる側は、自分の家で基本的なパソコン業務を行う職に就くことができる。仕事の多くは、デジタル化、カテゴリ化、適正化、さらには翻訳などだ。

妻と共にネパールに2週間の休暇で訪れたMark Searsが2008年に起業したもので(結局彼らはそのままネパールに住みついた)、カトマンズのオフィスに40名のスタッフ(その多くはソフトウェアエンジニアである)がいる。クラウドワーカーは世界中に散らばっている。その多くは職に就くことが難しい比較的貧しい国の人々だ。CloudFactoryは彼らの名前をデータベースに載せるだけでなく、マイクロ融資モデルを使って、労働者が仕事を開始できるように廉価なタブレットもしくはネットブックの購入支援する。クラウド労働力を独立したビジネスパーソンに育て上げるのだ。

活動分野やビジネスモデルを知る為に、TiA(Tech in Asia)は、Tom Puskarich(業務推進担当副社長)と話をした。創始者であるMark Sears(両者の写真は、下図を参照)の考えを聞くことができた。

1.スタートアップにとってチームに必要な人材や才能を見出すことはとても難しですが、カトマンズやネパールではどうでしたか?

Tom:カトマンズ大学は、就職先の欠如の中、毎年、数百名に及ぶコンピューターエンジニアを送り出しています。これらのエンジニア達は、シリコンバレースタイルのスタートアップを切望し、やる気に満ちています。自分たちの国だけを変えようとする社会的使命ではなく、スキルを用いて世界の仕組みを変え、途上国に数百万にも及ぶ職を作り出そうとしています。本気のやる気のある才能は揃っています。私達は、途上国でソフトウェア開発の為の情熱を持つプログラマーを探すのに困ることは無いでしょう。

2.CloudFactoryはデジタル化、近代化、翻訳などに百万もの”クラウド・ワーカーズ”に機会を創出していますが、システムの動き、技術者との契約関係はどのようなものだったのですか?

Tom:我々はいくつかの人材プールを使っており、ネパールにあるものやいくつかはAmazonのMechanical Turkのようなパートナーシップを通じているものです。これらのシステムが生まれた背景には、広汎に分散された人材が場所や時間に制限されるzに働けるという大きな利益を得られる事があります。ネパールで始めた我々自身も、成長、教育そして顧客からのフィードバックをさらに多く得られる機会があり、これが顧客への高品質なサービスに結びついています。

3.BizcardArmyという名刺を読み取れるアプリケーションがあり、CloudFactorのショーケースとなっていますね

Tom:きちんと機能しない自動の名刺読み取りアプリケーションが溢れている中、BizcardArmyはCloudFactoryのいい例です。効率良く需要に応じられる人材により、CloudFactoryは企業や顧客両者に完全なソリューションを提供できます。顧客は紙の名刺から携帯のコンタクトへ移行できる素晴らしいソリューションを得られる。先に言ったように、これはCloudFactoryの力を示す一つの好例に過ぎず、これらの方法は情報通の起業家のどのようなアイデアにも適応されます。

4.貴方個人のスタートアップ及び事業経験は?

Mark:妻と私はネパールに2週間の旅行で来ました–その滞在がどんどん伸びました。3年半後もまだここにいて、CloudFactoryを次の段階に導く為にTomと彼の妻とチームを組みました。我々はまずRuby on Railsをアウトソーシングする企業を始め、若く賢い技術者を雇い教育して成長してきました。

そしてネパールや他の発展途上国の他の才能ある人々に教育や機会を与えたいと思いました。顧客からは、イメージング、ビデオタグや他のプログラミング以外の仕事をする人材をネパールで採用して欲しいという依頼を得ていました。供給と需要がそこにはあったのです。それで両者の溝を埋める為、革新的なプラットフォーム構築に着手しました。最初は企業のアウトソーシングから得る利益を再投資するようなサイドビジネスでしたが、1月からは事業に100%コミットしています。

5.ネパールでの起業状況は?

Tom:ネパールを一言で言えば”冒険”です –これはスタートアップシーンを表すのと同じ言葉です。それがどこであろうと同じです。事業家であれ投資家であれ、世界を変えようとしている変人であれ、起業家は弱いものではありません。ネパールのような国で起業する事の難しさを見つけることは簡単でしょうが、電気をひいて道を切り開く心の準備があれば、世界の頂上で起業することに潜むメリットを見つけられるかもしれません。ハングリーな人材や事務所から見る息を呑むほど美しい山景はメリットのほんの小さな一部でしかないのです。


BizcardArmyのサイトをチェックしてみるといいかもしれない。

【via Tech in Asia】 @TechinAsia

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