中国のネット人口、2015年までにアメリカ・日本のネット人口合計の2倍に

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【翻訳 by Conyac】 【原文】

中国のデジタル環境に関する非常に興味深い調査レポートをBoston Consulting Group(以下BCG)から入手した。数回読んでみたが、このレポートには数々の驚くべき数字が並んでいる。特に目を引いたのは下に掲載しているチャートだ。

そのうちのチャートの一つは、2015年までに中国のネット人口が、アメリカと日本のネット人口合計の2倍近くになると予測している。中国当局から発表された最新のインターネットユーザ数は5億1,300万人を超えており、今はさらに増えているだろう。BCGは、2015年までに7億人を超えると見ており、一方日本とアメリカは合計で3億6,000万人となる見込みだ。

BCGはまた、昨年の中国人消費者の総インターネット利用時間が1日当り19億時間という途方もない長さで、その2年前より60%伸びていることにも着目している。インターネットユーザ数の増加は、特に中高年や地方在住者によるものだ。「高齢中国人」(51才以上)に分類されるインターネットユーザ数は、2015年までに2倍の8,100万人になると推定されている。

また、中国の若者はインターネットの情報源を他のどのメディアよりも信頼している。これは、国内のインターネット検閲に対する中国政府の神経質さを説明している。ここ2~3ヶ月は、ドラマのような出来事に事欠かなかった。実名登録のルール、SinaとTencent Weiboは噂を拡散した罪で罰せられたこと、中国国内のインターネットのダウン(我々のチームもダウンタイムを何度か経験した)。ダウンした理由に関しては多くの仮説が飛び交っているが、いまだ原因は解明していない。

インターネット利用の内容に関しては、エンターテイメントとソーシャルネットワーク(ゲーム、音楽、ダウンロード、Weibo、QQ)が多く、中国人ユーザがネットに没頭する一番の理由だ。中国のネットユーザは、平均3時間以上をオンライン動画の視聴に費やし、またインスタントメッセージにも週3時間は使っている。

それと比較して、Eメールに中国人ユーザーが費やす時間は週にたったの1.1時間、Weiboやソーシャルネットワークには週に平均1.7時間となっている。Weiboはここ数年、雑草のように急速に伸びてきている。BCGは、2008年以降にWeiboが376%の伸びを記録したとしているが、中国政府から課せられた実名登録義務に対しSinaとTencentがどの反応し、復活していくかは今のところまだ不明だ。今のところ、インターネットの巨人2社はルールを厳格には適用していない。

Eコマースもまた、2008年から152%という驚くべき伸びを示した。この成長は、Alibaba Groupや360Buyといった大企業によるものだけではない。この1年を通じて、LamiuやMbaobao.com、VIPShopといった垂直型のEコマースサイトや数百もの共同購買が中国のオンラインショッピングを加速させてきた。また、中国における共同購買は非常に競争が激しく、どの会社も利益を上げていないことは注目すべき重要な情報であろう。大規模共同購入サイトの1社、MeituanのIPO計画も進んでいない。

BCGはまた、中国のネットユーザーを8つのグループに上手く分類している。よって、今回の調査は事業開発やマーケティング担当者にも役立つ情報で、消費者を分類しターゲットを絞るのが少し簡単になるだろう。

中国のインターネット業界は巨大で成長し続けている。これは今となってはかなり陳腐な表現だが、この他に言いようがない。そして国内専門企業あろうと海外進出している企業であろうと、誰もがこの中国市場から恩恵を得たいと思っている。だから、ぜひBCGのサイトにアクセスしてこのレポートの全容を見てさらなる情報を得てほしい。

【viaTech in Asia】 @TechinAsia

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