【TokyoMeetup2012】セッション2 – スタートアップが知っておくべき資金の集め方とは(Liveblog)

SHARE:

<モデレータ>

  • 佐俣アンリ氏(ベンチャーファンド「Anri」代表)
    リクルートに勤務の後、クロノスファンドで1.5年ほどアソシエイトを務め、その後独立。ファンド在職時、Campfireラクスルなどの事業立ち上げに関わる。

<登壇者>

  • 伊藤健吾氏(Movida Japan
    2030年までに、東アジアにシリコンバレーを作ることを目標。創業直後の有望スタートアップに CBで500万円を投資。 <自慢のポートフォリオ> Creatty を開発している Connehito(日本版のEtsyライクなサービス。Etsy の関連記事。)
  • 今野 穣氏(グロービスキャピタルパートナーズ
    累計運用総額、約400億円。海外の案件も多く、100万ドル以上の投資しかしない。時価総額ベースで数百億円になるような会社を作りたいと思っている。 <自慢のポートフォリオ> ライフネット生命Quipper(DeNAの創業者が関わっている。ロンドン・ベースの教育系スタートアップ)
  • 本間真彦氏(インキュベイトファンド
    これからの3〜4年で100社くらいに投資していきたい。これからスタートアップを始める人には、インキュベートキャンプに参加してもらい、既に3〜4名のチームが居て、プロダクトが出せそうなスタートアップには3000万円位を投資し、次のフェーズのVCにつなぐようにしている。<自慢のポートフォリオ> gumiポケラボみんなのウェディングMUGEN UP  など。
  • 宮沢靖雄氏(伊藤忠テクノロジーベンチャーズ
    創業14年、累積運用総額は約220億円、年間10社くらいに投資している。平均的な投資規模は、1 社あたり1〜2億円くらい。日本から世界へ行けるベンチャーを支援したい。商社系VCであるため、物販やビジネスの組み立てについては知見があるので、ハンズオン投資的なことも積極的に行う。 <自慢のポートフォリオ> Peatix、スポットライト(「スマポ」運営会社)など。


【モデレータ・佐俣】最近のスタートアップってどうでしょうか?  今年は空前のスタートアップ・ブームだとも言われています。最近のスタートアップ環境ってどうでしょうか?

【本間】インキュベイト・ファンドでは、スタートアップとともに、彼らがやりたいことを一緒に考えるようにしている。やりたいこと(ビジネス)を維持しながら、スタートアップがファンドレイズを受け入れられるか、次のステージを担うVCがどのようなことを求めるかを考えながら、当社とスタートアップの双方がOKであれば、投資するという形をとっている。

【伊藤】シリコンバレーでは、年間17,000社が生まれ、12,000社が消えて行く。生き残るのが5,000社。数が質を生んでいるという事実はある。そこから成功が生まれている。Movida Japan の「Seed Acceleration Program(関連記事)」で募集をかけたが、60件程度あった応募のうち、約半数が学生からのもの。アグレッシブな学生が増えていると思う。Movida では、投資の是非は、ビジネスの内容よりも、創業者のキャラクタを見て判断することが多い。また、プロトタイプがあれば、それを見て判断している。

【モデレータ・佐俣】若い人のプレゼン能力のレベルが、最近著しく上がっている。逆に、30代以上の人が下手。10代がうまいと思う。30代は〝伝統の PowerPoint〟 などを使うのだろうが。一方、資金調達できる人とできない人の違いは何だろう?

【今野】起業家が増えていることはいいことだ。シードアクセラレータの世界は多産多死であるが、セーフティネットが無いため、まだエコシステムが確立てきてないというのが、アメリカとは違う日本の現状だと思う。

【宮沢】最近、60億円位のファンド(3号)を作った。これからに期待したい。

【モデレータ・佐俣】スタートアップがゼロから始めるとき、どうやって資金調達すればよいか。

【本間】まずは、創業者に個人で出資してもらうように促している。ウェブの世界では、比較的容易に資金調達できるようになったとは言われるが、自分でやろうと思っているビジネスをやるのだから、外部から資金調達する前に、せめて身近なところからでも初期資金を調達できるくらいの意気込みがほしい。

【伊藤】何が正しいという答えはないので、まずは相談してもらえるとよいと思う。特に定まった方法はない。

【今野】賛否両論はあるが、スタートアップを始める前の前職の在職中からプランを練ってあるくらいの準備周到さはほしい。起業をすることだけにとらわれて、投資家に相談に来るには早すぎるというケースは無いか?

【伊藤】確かに、あまりにプランが練れていない場合は投資できない。自身で資金が調達できる場合は、我々が関与する必要が無いケースもあるだろう。ただし、スタートアップはやってみないとわからない。投資したスタートアップが皆成功してくれればよいが、失敗しても構わない。Movida にとっては投資対象にはならないかもしれない人にも、Movida が開催する起業家向けの講座などに参加してもらったりしているケースはある。

【本間】自分がヒットすると考えたサービスが、既に存在することも多い。投資家とは早いうちに知り合い、早くいろんなことを知って、必要があれば、ビジネスプランを修正してみるとよい。

【モデレータ・佐俣】早いフェーズからVCと知り合った方がいい。

【今野】早いフェーズから付き合いを始めて、2〜3年してから実際の投資に至るケースも多い。

【モデレータ・佐俣】普段から付き合っておいて、VCとスタートアップの双方が都合のよいタイミングで、出資してもらう、投資を引き受けるという形の方が、お互いが良好な関係を作りやすい。

【伊藤】投資家ほど、起業家がやっていることに興味を持っている人種はない。投資家と話をする時間はムダではない。投資家と話をすることは有効な機会だ。


<Q&A>

創業以来2年間受託をやりつつ、自社サービスを開発してきた。最近、あるビジネスモデルコンテストで最優秀賞をもらった。開発のスピードを上げるために、投資を募りたいと思っているが、ビジネスからお金を稼ぐ方法が、当面のところ、受託しか考えられない。過去そういうスタートアップをと付き合った事例はあるか?

  • 【今野】そういう事例はある。ただ、受託で稼ぐ会社は受託の文化があり、スタートアップ的なことをしようとすると、現場がついてこれないケースがある。スタートアップができる人も、適宜ミックスしていく必要がある。
  • 【宮沢】受託会社であれ、スタートアップであれ、ビジネスのスケーラビリティというものを重視している。受託でもノウハウが溜まるので、スケーラビリティのあるビジネスを組み立てられるかどうかがポイントだと思う。

パネリストは皆、このスタートアップは「いけそう」「いけなさそう」みたいな肌感覚を持っておられると聞いた。その肌感覚とはどのようなものか?

  • 【宮沢】肌感覚というのは非常に便利な言葉。なかなか、言葉で説明しにくいが、軸足をしっかり持っている人というところを重視している。
  • 【本間】スタートアップはスタートして終わりではない。○人のチームを作りたいと思っている人が、成功できるのではないかと考えている。成長をイメージしておくことは必須条件。
  • 【今野】経営者にどれくらい成長意欲があるかということ。社会のためにやろうとしているかというところを重視する。
  • 【伊藤】軸足を持つ、つまり、自分を持っておいてもらいながら、人の指摘を受けて考え方を変えられる柔軟性が持っていることも重要だ。
  • 【モデレータ・佐俣】サービスが伸びる3ヶ月前くらいに、チームが伸びていることを感じる。結果的にビジネスで勝つ人は「腹が決まっている人」。二十歳で「腹が決まっている人」も居れば、三十代でも「腹が決まっていない人」も居る。この「腹が決まっているかどうか」がポイントだと思う。

Startup Dating では、Tokyo Meetup 2012 の模様を、会場からリアルタイムでお届けしている。この後も盛りだくさんのメニューが用意されているので、参加中の皆さんも、会場に来られなかった皆さんも、乞うご期待。

----------[AD]----------