環境問題に取り組むバリ発の音楽バンド「Navicula」のクラウドファンディング成功物語

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【翻訳 by Conyac】 【原文】

バリのバンド「Navicula」が行ったクラウドファンディングのプロジェクトについて、私が以前に書いた記事を思い出してほしい。その中で、NaviculaがPatunganでの資金集めに成功し、Kickstarterでのクラウドファンディングについては締め切りに間に合わせるため更なるプロモーションが必要だろうと予測した。結局、クラウドファンディングの取り組みは両方とも成功したようだ。

この記事を書いた夜、つまりKickstarterのプロジェクト締め切り日の10日前に、Naviculaは目標額の3,000米ドルまで残り3.127米ドルというところまで資金を集めていた。Patunganの締め切りは先日で、19人の寄付者から目標額の500万インドネシアルピアを超える513万インドネシアルピアを集めた。

かくして、Naviculaはボルネオツアーを実現し、オランウータンの生息地でオランウータンの保護を訴えるコンサートを開催することができる。NaviculaのボーカルRobiによると、このツアーは9月半ばまでに開催されるとのことだ。

Naviculaボルネオツアープロジェクトのために資金を集めるアイディアは、Naviculaの広報担当Alfred Pasificoから出たものだった。クラウドファンディングのコンセプトは、ボルネオで環境問題に働きかけるツアーを試みた彼らが経験した資金難へのソリューションとだった。だがクラウドファンディングを利用するには、まずKickstarterの規定をしっかりと調べなくてはならない。アルバムを作るなど、プロジェクトには何かしらの目標が定められる必要があり、チャリティのような社会的プロジェクトは受け付けられないという規定が定められている。

さらにKickstarterでは、アメリカの銀行口座、アメリカ国内の住所と電話番号が必要となる。そのため、Naviculaは彼らの友人であるエコツアーマネージャーGove dePuyのアカウントを利用した。そして、このプロジェクトのプレゼンテーションはKickstarterの審査を通過するため入念に準備されたという。

その努力がうまくいき、彼らのプロジェクトはKickstarterの審査をなんとか通過した。つづいて地元コミュニティから、特に彼らのファンからの支援を得るため、同じクラウドファンディングのプロジェクトをPatungan.netでも開始した。Patunganのプロジェクトでは沢山の支援者を集めることができると確信していたが、集める資金の額については期待していなかった。そのため、Patunganの目標額はたった500万インドネシアルピアに設定していた。

Naviculaのプロモーション活動

もしKickstarterでのクラウドファンディングプロジェクトがうまくいかなかったら…500万インドネシアルピアではボルネオツアーでかかる費用をまかなえない。したがって、Naviculaはプロジェクトの認知度を高めるためのプロモーション活動を行うことにした。この取り組みは3種類に分類される。

その1つ目が、Kickstarterで過去にプロジェクトを成功させた経験があり、自分たちのプロジェクトを理解してくれる仲間に助けを求めることだった。彼らのソーシャルネットワークを通じてNaviculaのクラウドファンディングプロジェクトに関する情報を広めてくれるよう頼んだのである。たまたまこれに当てはまる仲間がたくさんバリに住んでいる、あるいはかつて住んでいた。そしてNaviculaも、Daniel Ziv、Soma Helmi、Sue Useemといった人々を知っていた。Naviculaは、クラウドファンディングへの取り組みをグループ化することが重要だという。情報を広めること以外についても、この頼もしい仲間がNaviculaのプロジェクトをサポートしてくれたのだ。

2つ目に、彼らのファンだけでなく、この素晴らしい目的を持つアイディア、それを支援する価値があると感じてくれる親しい友達にも働きかけた。そして最後にソーシャルメディアを使ってこのアイディアを人々に広めた。

Naviculaのプロモーション活動でうまくいったことの一つに、オフラインでのプレゼンテーションがある。この効果が証明されたのは、RobiのプレゼンテーションがUbudで行われた後のことだ。その夜、Naviculaのプロジェクトは更に1,400米ドルを獲得したからだ。

心理的数字

Naviculaが心理的数字と呼んだ1,000米ドルを突破した後、前はゆっくりだった数字が加速して動きはじめ、人々がプロジェクトを気楽に支援してくれるようになった。いったんその数字が3,000米ドルに到達すると、何の見返りも求めず1,000米ドル相当の寄付をしてくれた人まで現れた。数字が2,500米ドルに達した後、目標額への歩みは急激にペースを速め、プロジェクト開始から14日後にしてNaviculaのKickstarterプロジェクトは目標額を達成した。

Naviculaは環境問題に取り組むバリ発のバンドだ。今日まで彼らは6つのアルバムを制作している。最近NaviculaはPlanetrox Indonesiaコンテストで優勝し、9月にカナダのケベックで行われる国際フェスティバル「Envol et Macadam」にインドネシア代表として参加する予定だ。

最後に付け加えると、NaviculaはRØDE Rocksインターナショナルコンペティションのファイナリスト10組のうちの1組でもある。優勝者にはハリウッドでのレコーディングのチャンスが与えられるこのプロモーションビデオのコンテストにおいて、Naviculaの曲「Metropolutan」のPVは43ヶ国から集まった500組の参加者を押しのけてファイナリストとなった。

沢山の予定がある中で、クラウドファンディングのプロモーション活動に取り組むことは決して簡単なことではないと言う。しかしその結果を見ると、彼らの努力は決して無駄にはなっていないと言える。

【via DailySocial】 @DailySocial

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