インドネシアのソーシャルネットワーク「Multiply」はソーシャルを去るのか?

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【翻訳 by Conyac】 【原文】

インドネシアで、インターネットをベースとしたアプリの成功に必要な要素は、モバイルとソーシャルであると昨年ここに投稿したばかりだ。ソーシャルネットワーク「Multiply」は、eコマースビジネスに方向性を変えた後、昨年ジャカルタに東南アジアオフィスを設立した。Muliplyは「友達とシェアし、買い物する」とホームページにあるように独自のソーシャルネットワークとなった。

この動きは、Multiplyがユーザについてよく考えていることを示している。ユーザは重要な資産である。なぜなら、ユーザなしにシステムは走らないからだ。特にWeb 2.0 システムでは、ユーザ同士の交流が情報網を構築している。Multiplyがeコマースへ動いた理由は、東南アジアのユーザの多くが共有機能を使って他のユーザに商品を販売していたからだ。eコマースのプラットフォームを取り入れることで、ユーザが「TOS violator(規約違反者)」になることから解放したのである。なんとも素晴らしい。

この転換は一見スムーズに見えるが簡単なことではないだろう。以前から物を販売していたメンバーにとって、ブログやソーシャルネットワークの機能をそのままにブログプロフィールがショッププロフィールにアップグレードされたのは朗報だった。今の所、Multiplyは完璧なように見える。モバイルのインターフェイスも悪くない。機能に多少の問題と不足している部分もあるが、多くのユーザはモバイルのウェブブラウザからMultiplyにアクセスしている。

Multiplyは当初は安全で家族に向けたメディア共有システムとして始まり、その観客として教育熱心な母親を対象としていた。では、インドネシアでは誰がオンラインで商品を販売しているのだろう?その多くは若い母親達だ。彼女達は子供の世話をしながら在宅でお店の運営ができるのだ。彼女達がMultiplyに惚れ込んだのは、顧客との活発な(話や商品レビューなど)交流ができるからだ。顧客から友人になるケースも少なからずあるようだ。

知り合った何名かのユーザから、インドネシアのユーザが非常に大きなコミュニティを構築していることを知った。私が昨年書いた記事にもあるように、インドネシアのソーシャルネットワークのユーザは多くのコンタクト(150以上)とやりとりをしている。Multiplyが特許を持つインボックスシステムのおかげで、ユーザがアップデート、コンタクト、ネットワークを検索するのを助け、深い会話を促進しているのであろう。

ソーシャルシェアリング機能を今年の12月1日をもって終了することを決断した今、Multiplyはこれからどこへ向かうのだろうか?Multiplyは東南アジア市場(インドネシアとフィリピン)にフォーカスすることを決断したばかりだ。既に「ソーシャル」でない新しいシステムをインドネシアに紹介するのは難しいし、今現在問題なく機能しているシステムから「ソーシャル」を取り除くのは更に難しいだろう。

UXの観点から得られたことをいくつかご紹介したい。第一にユーザを知り、彼らとシステムを利用しながら交流する。Multiplyの場合、システムは何年もの間稼働しそれを使用したインドネシアのユーザはベテランだった。しかし、ジャカルタで採用された新しいスタッフはシステムに新しく、ユーザへの理解が乏しかったのだ。第二に、エモーショナルデザインは重要な役割を果たす。良いUIデザインのシステムが良い経験をもたらすとは限らない。第三に、Web 2.0の力を侮ってはいけない。

このUser Experience(UX)の投稿は、IT業界で働いていたUXの調査員Qonita Shahab氏によるものである。彼女の音楽や写真に対する関心がインタラクティブなシステムのプロトタイプをデザインするのに役立っている。彼女は人を惹きつけるテクノロジーの分野で調査を始めてから、Qonita氏は社会心理学とテクノロジーを共有する使い方に関して学んでいる。彼女をフォローしよう。Twitter @uxqonita

【via Daily Social】 @dailysocial_en

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multiply

Company: multiply

もともとソーシャルネットワーキングサイトだったMultiplyがソーシャルコマースの分野へと進化した。インドネシアの人々はソーシャルな交流をしながら自分の商品を販売できる。このソーシャルコマースサイトは多…

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