中国スタートアップ「Joome」、ソーシャルルーターで無料Wifiの普及に挑戦する

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【翻訳 by Conyac】 【原文】

このデジタルな時代、いとも簡単に身勝手になれる。スマートフォンの画面をにらみ、おもむろにインターネットへ接続する。中国のスタートアップJoomeは、Wifiのホットスポットをユーザに開放し料金のかからないプラットフォームの提供を開始した。

Joomeの共同設立者であるIssac Mao(毛向輝)氏は、中国を拠点としたベンチャーキャピタリストでブロガーでもある。共有することは人間本来の性質であると主張し、小さな規模のオープン性や与えることが世界的な利益につながるというシェアリズムの思想を説明する。Isaac氏はTechinAsiaの取材に対して、Joomeはこの哲学のもとで誕生し、「シェアすればするほどより多くを得ることができる」と付け加えた。

北京の衛星都市、天津に拠点を置くこのスタートアップの仕組みを、Isaac氏は次のように説明する。

「Joomeは現在、数人の個人投資家と共同設立者たちからのエンジェル投資によって支援されている段階。私たちはWi-Fiをシェアするユーザに報酬を支払わず、まったくの自発的な行動に頼っています。数千人が参加するアルファテストを経て、これを持続する手段について考えるつもりです。共有してくれるユーザに仮想クレジットを支払い、彼らはJoomeが提携する他のサービスでそのクレジットを使用することができます」。

同氏はさらに、マネタイズするために、どこかの段階で業務提携をするだろうと付け加えた。Joomeは、スペインのFONやサンフランシスコのWaveSpotのような「ソーシャルルーター」で成功した世界中のベンチャーの後を追いかけている。まったく同じアプローチではないが、確かに参考になる面白い道筋だろう。

Wi-Fi共有に参加すると決めた人々は「Joomer」になる。彼らは公共のトラフィックを自身のWi-Fiデータから隔離するため、デュアルチャンネルのルーターソフトウェアをインストールすることになる。外部から接続したユーザは(下にあるログインページの画像のような)本サービス限定のシステムを使い、どのJoomerから提供されたWi-Fiにでも無料でアクセスすることができるというわけだ。

Joomeのホームページは中国語だが、まだ公開されていない英語のオプションも用意されている。これについて、Isaac氏は次のように語った。

「この事業は北京、天津、上海と広州など中国の大都市で最初に稼働させるつもりです。まずは法人向けに始めて、次のステップとして家庭とコミュニティを含めることになるでしょう。英語サイトは他の地域でWi-Fi公開のソリューションを提供するパートナーを探すためのものです」。

限られた3Gのデータ量を抑えることとは別に、こうしたWi-Fiネットワークの利点は、スマートフォンが更にソーシャルなツールになるということだ。例えば、友人あるいは見知らぬ人から写真を撮るように頼まれた場合。Bumpなどを使い、共有されたWi-Fiネットワークを経由すれば画像をより簡単に共有できるようになる。

【via Tech in Asia】 @TechinAsia

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