リサーチ会社のIDCのレポートによると、中国の2012年度のスマートフォン出荷見込み数は、前回3月の発表ではアメリカを0.1%上回ると報告されていた。昨日(原文掲載8月31日)発表された最新レポートでは8.7%上回るとあり、難なくアメリカを抜くことが明らかになった。また将来的には、インドやブラジルなどがスマートフォン市場の激戦区になると予想されており、数年後にはアメリカの出荷数を完全に追い抜くことになるだろう。
IDCのシニアマーケットアナリストであるWong Teck-Zhung氏によると、中国では200米ドル以下のAndroid市場が主に牽引役となり、その後も成長していくようだ。また、Wong氏によると低価格スマートフォンの価格はさらに下がっており、キャリアからの補助金や国内メーカー特製の携帯電話の存在もあって中国のスマートフォン市場は拡大、出荷台数も伸びていくそうだ。数年後、中国のスマートフォン市場の成長は4Gネットワークに支えられることになるが、現時点では限定された地域でまだ試験段階にある。
IDCのシニアリサーチアナリストRamos Llamas氏は、アメリカの成長は止まっておらず単にペースがゆっくり伸び続けているだけであると述べた。「アメリカには新規ユーザ市場と、盛況なアップグレード市場がまだある」。
2016年に向けた市場予測では、中国のシェアは他の国々で起こるであろうと予想されるスマートフォンの大きな成長によりわずかに減少すると見られる。それらの成長が最も顕著であろうとされているのはインドとブラジルだ。
インドは今後数年でスマートフォン市場における最大の成長を見込まれており、2016年までの複合年間成長率(CAGR)は57.5%で最大である。IDCは、100米ドル前後の低価格デュアルSIMスマートフォンとバラエティ豊かな国内アプリが、インド市場の拡大の主な要因であると確信している。
ブラジルは、インドに次いで2番目に高い複合年間成長率である44.0%を達成すると予想されている。政府とモバイル事業者による戦略的開発がスマートフォン市場を後押しするであろうとIDCは考えている。
【via Tech in Asia】 @TechinAsia
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