Tencent(騰訊)、インドネシアでWeChatのローカライズへ

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【翻訳 by Conyac】 【原文】

最近、WeChat(中国ユーザには「Weixin、微信」)はユーザ数が2億人を超えたことを発表し、多くのトップ記事を飾った。中国のインターネット企業Tencent(騰訊)によって開発されたメッセージアプリは、同社初の世界ヒットになることが期待されている。世界進出に向けた巨大な計画が練られているようだ。インドネシアでの計画の詳細を探るため、私たちはTencentに接触し話を聞いた。

代表者から話を聞くに、Tencentはインドネシアを重要視している。東南アジアの全人口の約50%を構成するインドネシアは、WeChatにとって非常に大きな可能性を意味する。インドネシアにはTencentのオフィスはまだ存在しないが、近いうちに開設する予定だという。現在、WeChatの代表者たちがインドネシアへ行ったり来たりしながらパートナー数人と調整を進めている。

Tencentは複数の地元の有名人、小売店、メディアとWeChatとのコラボの可能性について話し合っている。これまで、他国でのWeChatのプロモーションにおいて地元の事業主と提携してきた。例えば、中国、香港、台湾ではスターバックスと連携した

Harbour City(海港城)という香港の有名なショッピングモールとの提携もその一例だ。モール正面入り口に大きなQRコードを設置し、人々が携帯電話でそれをスキャンすれば、自動的にWeChat内でモールメンバーになれるようにした。スターバックスとの提携のように、メッセージとクーポンを入手するだけではなく、最近では財布の中でかさばりがちな従来のメンバーシップカードの代わりも果たしている。それが理由で香港と台湾のアプリ人気が高まり、インドネシアを含む他国でも同様の提携を実行できると語った。「これには極めて大きな効果があります。私たちは次世代の共同マーケティングとなるでしょう」。

Tencentはまた、インドネシアでWeChatを広めるために、よりローカライズされたマーケティングアプローチを検討している。同社は、インドネシアで非常に人気のあるBlackberryに対応し、通信業者と協力して地元ユーザ向けにBBM(Blackberryメッセンジャー)パッケージに似たものを作ることを考えている。インドネシアでもアプリは普及を見せており、そのうちユーザが通信業者にBBMのようなWeChat用のパッケージを求めるだろうという。これまでのところ、インドネシアのWeChatユーザの大部分はAndroidを使っている。

ユーザの行動

Tencentはすでに、Quteと呼ばれるインドネシア向けの特別のメッセージアプリを開発している。インドネシアのユーザがWeChatとQuteに関して混乱しないのかと質問をしたのだが、それはないと回答が返ってきた。人々が注目するのはアプリの性能とブランド名だけであり、それを運営する企業ではないのだ。これは、初期に中国でQQ IMに起きたことと同様である。当時、人々はQQを知っていたが、Tencentについてはあまり知らなかった。加えて、WeChatとQuteの消費者ターゲットが異なると代表者は認めた。前者はスマートフォンに焦点を当て、後者はフィーチャーフォンを対象にしている。

LineKakao Talkのような他のメッセージアプリがインドネシアではすでに人気である。しかし、WeChatの極め付けの機能「プッシュ・ツー・トーク」によって差別化できると考えている。インドネシアユーザはその機能に気づき始めているが、中国のときと同様、それが本当に人気が出るまでにあと数ヶ月はかかるだろう。

インドネシアの開発者へのメッセージ

WeChatを含むTencentの多くの製品はオープンプラットフォームである。デベロッパーとコンテンツプロバイダーによるサードパーティ製品の統合を促すことができるAPIをオープンにした。何千ものアプリケーション(すなわちWeChatのエクステンション)が毎月提出されている。Tencentは、ゲーム、ミュージック、ビデオ、人々が購入したい物などすべての新しいユーティリティにオープンである。彼は次のように言及した。

「人々は私たちをFacebookと比較し、WeChatはスマートフォンでFacebookを使うように素晴らしいと評価しています。有名人をフォローし、記事を読み、多くの手段で友達と会話をし、デートやeコマースにも使えます」。

【via Tech in Asia】 @TechinAsia

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