中国の無料MP3ダウンロードの時代が終焉、来年からは課金制に

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【翻訳 by Conyac】【原文】

中国が、Baidu Music(百度音楽)などのウェブポータルのおかげで、合法および無料MP3ダウンロード時代に突入したのは昨年の夏のことだった。だが、その良き日も終わりに近づいている。Baidu MusicやTencent(騰訊、HKG:0700)のQQ Musicなどの大手サイトが無料ダウンロードをなくし、月額利用料を導入の準備を始めている。

音楽を提供する中国サイトの多くが結束し(まれな団結なのだが)、MP3ダウンロードの課金制を来年頭から実施する予定だ。予測されている料金は、月額10~15元(1.6~2.39米ドル)。音楽スタートアップXiami(虾米)のCEOのWang Hao(王皓)氏はChina Daily紙(中国日報)で次のように述べている。

「中国のオンラインミュージック業界の無料ダウンロード時代は終わりに近づいているのかもしれません。」

Xiami、Baidu、Tencent、その他多くの企業がオンラインでのミュージックストリーミングを無料で提供し続けるので、課金対象となるのはライセンスのある音楽MP3のダウンロードのみとなる。

これにより、中国のミュージック業界はかなり成熟したオンラインゲーム業界と歩調を合わせることとなる。ゲーム業界では、バーチャル貨幣、割増料金、月額パッケージなどがもう10年近くも実施されている。XiamiのWang Hao氏はさらに次のように付け加えた。

「良い音楽はしかるべき注目を得ていません。一方で、オンラインゲームは利益を上げていて、ミュージシャン達に他の経路で利益を得るよう仕向けています。」

これによって、中小のレコード会社とゲームデベロッパーは同等になる。中小のレコード会社にとって、マネタイズのチャンスが大幅に増える。

だが、ここ1年、中国の大手ウェブポータルが合法のミュージックコンテンツに向けて取り組んでいるにもかかわらず、中国国内には音楽の海賊版がオンライン/オフラインで蔓延っている。だから、Rdio、Spotify、Rhapsody、その他多くのサービスでも見られたように、課金制への移行は最も楽な道に進もうとする消費者を理解し損ねるリスクもある。

中国の消費者にとって最も楽な道は、P2PサービスからMP3をダウンロード、もしくは海賊版のCDをPCやスマートフォン用にリッピングすることかもしれない。

【viaTech in Asia】 @TechinAsia

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