ネットしながらの通勤と、交通関連ソーシャルアプリの隆盛

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【原文】

通勤アプリは運転や通勤など様々な状況で発生する負担を軽減してくれる。アプリユーザは気分良く、リラックスして通勤できるようになる。

死と税金は別として、交通とは人生と切っても切り離せないものである。少なくとも毎日通勤や会議のために車を運転したり交通機関を利用したりする数百万人の人々にとっては。おそらくこれが交通関連スタートアップが人気を博している理由のひとつだろう。以前、それぞれ異なるターゲットユーザを抱えるフィリピンのMRTtrackrTripidなどのスタートアップについて記事で取り上げた。

どういうアプリかというと、MRTtrackrは渋滞や待ち時間情報を配信し、Metro Manilaのライトレール乗り換えによる通勤状況の緩和を狙いとしている。一方、Tripidは相乗り通勤の推奨により二酸化炭素排出量を抑える素晴らしいアプリだ。ドライバーは乗り合い者を受け入れることでガソリン代を稼ぐことができる。

過去記事を調査した結果、GoMyWayTaxiMongerSplit-it!App-a-cabシンガポールLTAの独自のモバイルアプリまで、それぞれの地域で成功したスタートアップや有望な交通関連スタートアップが多く見受けられた。毎日の通勤には何かが必要で、企業のデベロッパーたちはドライバーや通勤者の苦痛を和らげる方法を模索している。

最近のFast Company Co.Existの記事では、ネットにつながった状態で通勤することがどれだけストレスレベルを下げるかというNew Cities Foundationの研究に触れている。カリフォルニアで行われた研究では、クラウドソースの交通・ナビゲーションアプリWazeのユーザ10万人を対象に調査が行われた。

New Citiesの結果によると、アプリによって会員同志に一種のコミュニティ感が生まれたと言う。「chit chat(おしゃべり)」機能による会話の心情分析では、その大部分が肯定的なコメントだったことを示していた。

ドライバーと通勤者の違いはある。ドライバーはひとりで運転している寂しさを紛らわせることができるので、アプリによるつながりを好む傾向にある。一方、公共交通機関を利用する通勤者は電車、バスなどの交通機関内でコミュニティ感覚を大事にする傾向があり、ひとりで運転する人に比べて他の通勤者と関わろうとはしない。

調査はさらなる研究の必要性、モバイルアプリによる燃料と時間の節約、特に通勤時間の短縮と排出量の減少が環境にもたらす影響を説いている。

私がWazeアプリを初めて見つけたのは、iPhoneをiOS6にアップデートした時だった。新しいApple Mapsが大いに期待外れだったので、場所や行き方を検索するより良い方法を探さねばならなかった。

GoogleがiPhone用のGoogle Mapsアプリをリリースした今でもユーザのモバイルデバイスからの交通状況レポートによって行き方を計算、再計算してくれるWazeの密着性の方が気に入っている。

他のユーザが提供する交通情報も非常に便利だ。渋滞につかまっても、チャットでストレスが軽減する。(もちろんチャット機能を利用する人は乗客であるか、渋滞で車を停めている人で、車を走行中の人ではない。)

これはアプリデベロッパーやスタートアップ創設者にとって朗報である。交通渋滞を緩和するアプリを作るか、通勤を楽しくするアプリを開発すること。通勤者のストレスを緩和するだけでなく、化石燃料消費量を抑えて世界に貢献できるのだから。

【via e27】 @E27sg

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