アクセルビートがエンタメ型リサーチ事業をアジアで展開、まずはベトナムから

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axelbeat_logoソーシャルゲームや検索エンジンを提供するアクセルマークの海外戦略子会社アクセルビートは、1月30日、ベトナムにおけるエンタメ特化型マーケットリサーチ事業に参入すると発表した。これは同社による、東南アジアへのサービス進出計画の一部で、ベトナムを皮切りに、インドネシア、フィリピン、シンガポール、マレーシア、インド、バングラデシュなどにも進出していきたいとしている。

今回のサービス開始を受けて、アクセルビート代表取締役・川野尚吾氏と顧問を務める梅澤亮氏に話を聞くことができた。

「エンタメ特化型マーケットリサーチ事業」とは具体的に何を指すのか。

インターネットやモバイルが爆発的に普及しつつある東南アジアに、日本から進出したいと考えているコンテンツ・プロバイダや事業会社は多く存在するが、一般的な市場調査と異なり、彼らが必要とする情報を集めることは困難で、今までそのようなサービスは存在しなかった。今回、ハノイに本拠を置くアドネットワーク運営会社 Moore社 と組むことで、コンテンツ・恋愛・衣食住・エンターテイメントに至るまで、ベトナムのインターネット/モバイルユーザから、生の声を拾い上げる環境を作り上げることができた。

アクセルビートは事業戦略会社なので、海外でスケール可能なビジネスを展開する会社だと理解している。その会社が市場調査を手がけることに若干の違和感を覚えるが…。

この主の調査から得られる情報は多岐にわたる。まずは、自社やグループ各社のニーズをもとに調査を始めるが、その結果を積極的にベトナムに進出しようとしている企業に提供することで、現地での人材調達、メディア開発、アフィリエイト・ビジネスの展開にも関与していくことができるだろう。

アクセルビートが東南アジアに視点を定めている中で、最初にベトナム市場を選んだのはなぜか。

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川野尚吾氏

新興国の中でも特に若年層が多く、インターネットやモバイルの普及率が群を抜いている。日本の広告市場売上に占めるアフィリエイトの割合は、13〜16% と言われている。ベトナムの広告市場は現在100億円規模と言われているが、非常にざっくり言えば、13億円〜16億円規模のアフィリエイト需要が形成できる可能性を持っていることになる。その〝伸びしろ〟に着目した。

また、ドイモイ政策以降、市場はかなり開放されたとはいえ、もともとは社会主義国なので、我々にとってもベトナムでビジネスをすることに敷居は低かった訳ではない。今回、50億〜60億インプレッションを稼ぎ出す広告配信プラットフォームを持つ Moore 社と提携できたことで、他社には追随できない現地に根ざしたサービスを展開できると確信している。

今回のマーケット・リサーチ事業以外では、アクセルビートはどのような事業を展開していくのか。

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梅澤亮氏

フィーチャーフォンでは、日本国内で400万ユーザに検索サイトを提供している実績がある。東南アジア各国の現地モバイルキャリアなどと積極的に提携し、スマホのみならずフィーチャーフォンのユーザも根強い東南アジア市場で、コンテンツのマネタイズにつなげられるしくみを提供していきたい。

フィリピンで育ったバックグラウンドを持つ梅澤氏を始め、社内にはバングラデシュ人社員を始め、東南アジアに強い人材が居るので、彼らが持つ人的ネットワークを最大限に活用し、まずはベトナムで成功事例を作って、それを全アジア地域に横展開していきたいと考えている。

昨年末、アジア進出強化を宣言したクラウドワークスともタグを組み、ベトナムやフィリピンにおけるクラウドソーシング事業について、アクセルビートが協業することを発表した。(この背景には、クラウドワークスの吉田浩一郎社長が、ハノイに造詣が深いことも関連していると推測される) アジアとテックという変化の速い2つの要素が交わる領域に挑戦する中、アクセルビートの状況について、川野氏と梅澤氏の話からは、「親会社が持つビジネス資産を最大限に活用しつつ、所帯が少数なので、やりたいビジネスがスピーディーにやれる」と、仕事を楽しんでいる様子がひしひしと伝わってきた。今後の展開を楽しみにしている。