Lazada(東南アジアで積極的に事業展開をするRocket InternetプロデュースのAmazon似のサービス)は先日、Rocket Internetの常連投資家であるドイツの小売グループ企業Tegelmannから資金を調達したことを発表した。TechCrunchによると、資金の調達額はほぼ2000万米ドルという。
Lazadaはすさまじい勢いで資金を調達している。昨年9月、同社は投資銀行のJP Morganから推測だが、5000万~1億米ドルを調達している。その後、スウェーデンの投資企業Kinnevikから4000万米ドル、さらにSummit Partnersから2600万米ドルを獲得した。
合計で15~20%の株式がそれらの投資家に分与されたとすれば、Lazadaの時価総額は9億米ドルを越えるだろう。同オンラインサービスは現在、マレーシア、インドネシア、ベトナム、フィリピン、タイで展開されている。これらの地域は、Amazonが確固とした存在感を築いていない国々だ。
TengelmannはファッションeコマースのZaloraへも投資している。Zaloraも東南アジアで積極的に事業を行っている。Tegelmannは最近まで、同社の投資活動に関しては口を閉ざしていた。
Lazadaは、書籍以外にも、ガジェットや家電、スポーツ用品、玩具などを販売している。そういうことから、同サービスは東南アジアにある数多くのeコマーススタートアップとシェアを競い合っている。
現地の起業家がRocket Internetの強さにうわべでは平静を装っているように見える一方で、もし状況がLazadaの思うように進めば、Lazadaは数多くの分野で独占的なプレーヤーとなる可能性が高く、地元のスタートアップの成長を妨げることになるというのが現実だ。
オンラインの小売市場がインドネシアとフィリピンで大きく成長したとしても、Lazadaには特別大きなマーケティング予算があるので、それらの市場のシェアを確保するための同社のポジションはこの上ないだろう。
もしSamwer兄弟がZalandoでヨーロッパを支配することができれば、その成功をアジアで再現することも可能だろう。
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