モバイルインターフェースの未来? Leapがジェスチャーでのモバイル端末操作を可能にするかも

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【原文】

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サンフランシスコを拠点とするスタートアップLeap Motionは同社のモーションセンサー技術をノートブック、デスクトップコンピュータ内に搭載するため、Asusと提携した。果たして、モバイル端末でもこの技術が利用されるようになるにはどれくらいかかるだろうか?

私はこれまでずっとモバイル端末のユーザインタフェースに魅了されてきた。ほぼ17年間、私は携帯電話を使用してきたが、端末の操作方法は短い期間で大きな変化を遂げたと言える。かつてはメニューとキーの組み合わせを記憶し、ファイルとフォルダが不格好に表示された画面を見ながら操作しなくてはならなかったが、今では画面をタッチするインターフェースやアプリが主流となっている。

しかし、コンピュータ端末では別のトレンドが勢いを増している。しかも、それはもはやタッチ操作とは関係がないのだ。例えばSiriについて考えてみよう。Appleの賢いアシスタントは、話すという非常に自然な方法で、ユーザとコミュニケーションをはかる。これと同じアイデアがAndroid端末最新のJelly Beanに搭載されている、Google Nowだ。新たなトレンドはそれだけではない。モーションセンサー機能がある。Xbox 360でKinectを使うゲームは好きだろうか?近い将来、これと同じ方法でモバイル端末を使用するようになるかもしれない。

2012年半ば、サンフランシスコを拠点とするスタートアップLeap Motionが「TheLeap」という名前の小さなデバイスを公開した。これはUSBメモリと同じぐらいの大きさだが、機能はものすごい。The Leapはカメラとセンサーを複数使用し、最大0.22立方メートルの3次元地図を作成する。The Leapが似たような他のデバイスと異なるのはその精密度である。The Leapは1ミリの100分の1、あるいは人間の髪の直径の約半分という精度で操作できる。もう一つの特徴は、体の異なった部分を識別する能力だ。The Leapはあなたが動かしているのが小指か、それとも親指かを認識する。

まるでマイノリティ・リポートのような感じだ。しかし3本指のグローブは必要ないし、トム・クルーズのように見えなくても大丈夫だ。

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デバイスへの搭載

昨年8月、Leap Motionはデベロッパーがこのデバイスを利用してジェスチャーコントロールに基づくアプリケーションを開発できるように技術提供を始めた。中には市場で70ドルで販売予定だったデバイスを提供されたデベロッパーもいる。

最近のニュースによると、Leap Motionは台湾のメーカーAsusと提携し、モーションセンサー技術を最高クラスのノートPCとオールインワンPCに埋め込むことを計画しているという。Leap Motionは、実用的なアプリケーションがなくてはデバイスの意味がないとして、年内にアプリストアのローンチをも計画している。

ここでエキサイティングなのは、モバイル端末におけるThe Leapの可能性だ。Leap MotionのCEO、Michael Buckwald氏は、Leapをモバイル端末に搭載することは、デバイスの大きさを考慮するとそこまで難しくはないと述べている。「カメラは実際、非常に小さいのです。」とBuckwald氏はCNetのインタビューで述べた。「実際のセンサーとソフトウェアは最も小さい形態であろうともフィットします。」

Leap MotionはFounders FundとHigh Capital Partners率いるシリーズBの資金調達ラウンドで3,000万米ドル、それ以前に1,500万米ドルの資金を得ていたことを公表した。資金はスタートアップが現在生産している「数十万から数百万台のLeap」に対する提携企業のニーズに応えるべく、生産拡大の支援に利用される予定だ。

Leapがモバイルに実装されると?

The Leapの可能性を考慮に入れると、スマートフォンやタブレット、ノートPC以外での利用可能性についても業界観察筋は考えているかもしれない。Glass Projectを展開中のGoogleとの提携はどうだろうか?Google Glassはメガネにディスプレイを組み込んだ拡張現実デバイスである。Googleは今でもこのデバイスの実用化を目指しており、デバイス自体やインターネットを音声コントロールとジェスチャーコントロールを組み合わせた方法により利用する方法を検討している。

もしモバイルのインターフェースに関心があれば、これは注目するべき興味深いスタートアップだろう。さらに、他のインターフェースを探求することにフォーカスするスタートアップも存在する。たとえば、PredictGazeは眼球の動きやボディーランゲージを観察して、ユーザがどのようにテレビをコントロールしたいのかを予測しようとしている。だが、それはまたいつか別の記事で扱うことにしよう。

The Leapがどんなものか下の動画でチェックしてほしい。

【via e27】 @E27sg

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