カカオトークのグループ・チャットルームに、意見をまとめるアプリを提供する「Davote(다vote)」

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【原文】

筆者は、カカオトークで2つのグループ・チャットルームを使っている。友人に聞くと、平均して3〜4つのグループ・チャットルームを使っているようだ。1日にカカオトークで往来するメッセージの総量は42億件を超えているが、そのうち、グループ・チャットルームでは、どの程度の量がやりとりされているのだろうか。

グループ・チャットルームで全体の会話の進行を把握するのは容易ではない。意見の集約はさらに難しい。筆者が中高生の同級生と開いているグループ・チャットルームでは、次の集まりの場所を決めるのも、集めた積立金をどのように使うのかも、意見の収拾がつかない。誰が質問しても、全員から回答を得ることは難しく、会話の内容にすべて目を通し、その都度意見の集約をするのも面倒だ。

そんな悩みを解決してくれる方法が生まれた。2013年2月28日、カカオトークに「Davote(다vote)」アプリが加わった。「Davote」はアプリ単体として以前からリリースされていたが、このアプリが自分でユーザを獲得するのは容易ではなかった。使い勝手もよくユーザの反応もよかったが、継続的に多くのユーザを獲得することに苦労していた。前出のように、これまでの人脈や親交のある人々との間で投票の必要が生じるシーンでなければ、「Davote」は無用の長物になってしまうからだ。

スタートアップが創り出したこのアプリは、カカオトークのユーザ層を欲していた。カカオトークは、意見を集約するソリューションを探していた。「Davote for Kakao」だけでなく、最近、チャットプラスに追加された モゼット社(모젯)の「愛の模擬試験(사랑의 모의고사)」、ウィザードワークス社(위자드웍스)Somnote(솜노트)や Somtodo(솜투두)なども、互いにニーズを求めて探しあっていたところ、カカオトークとの出会いが実現するに至った。

davote

カカオトークでの Davote の使い方は簡単だ。グループチャット中に、チャットプラスの Davote for Kakao アプリを実行し、質問と選択肢を作成して、チャットルームに質問を投稿すればよい。会話が増えて投票リンクが見えなくなってしまったり、投票への参加があまり見受けられない場合も、投票を促す機能を使ってメンバーに参加してもらうことができる。

Viva Republica(비바리퍼블리카)のイ・スンゴン(이승건)代表は、「いつ、どこで、誰が」など、日常のささいな質問を解決し、人々の意思決定や結果の迅速な共有を助けたいと考え、このアプリを作ることになった。イ代表は、「当面は、集まりの日や場所を決めるのに使われるかもしれないが、長期的には、企業や組織で全員が顔を合わせなくても、意思決定を助ける投票アプリに生まれ変わる予定だ」と述べた。

昨年の beLAUNCH 2012 スタートアップバトルでは Ulabla(울라블라)を披露したイ・スンゴン代表には、この一年の間に多くの変化があった。早い時期にピボットした Viva Republica のPR映像は格別だ。

【via BeSuccess】 @beSUCCESSdotcom

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