気分の良いときも、悪いときも、聞きたい曲を探してくれるMusicovery

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【原文】

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CC BY-SA 2.0: via Flickr by Ferrari + caballos + fuerza = cerebro Humano 

インターネットやスマートフォンの普及により、音楽サービスは多様化の一途をたどりつつある。海外には Last.fmSpotifyPandora、台湾国内には KKBOXmyMusic(旧ezPeer)など。

ここで改めて、非常に興味深いオンライン音楽サービスを紹介したい。対話型のオンライン・ラジオ・サービス「Musicovery」だ。内部には「MoodPad」という板が見てとれる。四分円の異なる色は、それぞれ異なる気分—「Positive(前向き)」「Energetic(エネルギーがあふれている)」「Dark(暗い)」「Calm(落ち着いている)」—を表しており、今の気分をクリックすると、システムはその気分に合う曲を1960年代〜最新の曲からフィルターし、ユーザは自由に選曲することができる。

他のコミュニティ音楽プラットフォームと同様に、Musicovery も自動的にユーザの音楽志向を学習する機能を持っている。

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機能の紹介に続き、Musicovery の誕生と軌跡について

Musicovery は2006年、フランス・パリで、Vincent Castaignet と Frédéric Vavrille らの手により創業した。Vincent Castaignet は「Moon Pad」を作り、Frédéric Vavrille は Liveplasma.com の創業者の一人として、演奏されている曲が他の曲と似ているかどうかイメージマップを使って比べ、ユーザの嗜好をイメージマップで表す技術 Liveplasma に取り組んでいた。

Musicovery のベータ版は2006年にリリース、その4年後、2010年にはリニューアルされ、より簡単に曲のイメージマップを変更でき使いやすい「MoodPad」が実装され、無料版と有料版、iPhone、iPad、Android などのモバイル・プラットフォーム向けにもサービスがリリースされた。

「MoodPad」は、Musicovery最大の特徴だが、改善すべき点が多くある

まず、曲が約17万曲しか収録されておらず、この数は十分とは言えない。

第二に、技術が十分ではない。「MoodPad」は、曲の雰囲気とマッチさせるわけだが、時々、ユーザの感情と一致しない判断をすることがある。曲の雰囲気の判断には、まだ改善の余地がある。

第三に、ソーシャルネットワークとの連携が十分ではない。曲を聴いていることを共有できるソーシャルネットワークは、Facebook と Twitter に限定されている。コミュニティとの連携の力が十分とは言えない。

上記の3つの問題に加え、最も疑わしいのは、オンライン音楽サービスの激戦の中で、Musicovery がどのように金を稼ぐのかということだ。実際のところ、この問題で他の多くのオンライン音楽サービスが頭を悩ましており、現在、彼らの多くは会員費用やオンライン広告で主な収入を得ているが、支払う版権費用が各社の重荷になっており、2011年アメリカで上場した Pandora も営業収入は1億2000万ドルに達しているが、同社の株価は依然として低迷しており、楽観視することができない。

したがって、いかにして、独自の音楽サービスを通じ、利益が得られる派生オンラインサービスを開発できるかが、Musicovery や多くのオンライン音楽サービスにとって最大の挑戦と言えるだろう。

(出典:Musicovery オフィシャルサイトWikipedia鉅亨網

【via TechOrange】 @TechOrange


著者紹介:高小兔(ガオ・シャオトゥ)

死ぬまであきらめない。常に信じているのは、万人が自分の人生の主であるだけでなく、人生の起業家であるということ。インターネットを愛し、テックを愛し、人と仲良くするのが好き。

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