LINEからパズドラまで、スマホアプリのマネタイズで世界を驚かせる日本

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【原文】

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普段から記事を読んでいる人は、日本のスマートフォンユーザが非常に多くの金額をアプリに費やしていることがわかるだろう。私たちはAppAnnieが今夜リリースしたデータを入手したが、そのデータはアプリのマネタイゼーションが日本や世界でいかに大きくなってきているかを示している。

また、日本のソーシャルアプリやゲームが大きな成功を続けるうちに、日本やアジアにおけるスマホ市場が驚くべき成長を遂げたことを興味深く描き出している。実際のところ、アプリの中には記録的な業績を上げたものもある。

ソーシャルアプリで利益を上げる

まず、AppAnnieによると、全世界において収益という点ではソーシャルアプリカテゴリは3位だという。2013年1月のソーシャルアプリダウンロードの占める割合は前年比で30%増加している。現在、日本でアプリを購入する人のiPhone、iPadアプリ購入金額は、アメリカにおけるものとほぼ同じである。

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Lineと急増するメッセージ・アプリ

NHN Japanによって開発された人気メッセージアプリLineは、Whatsappを打ち負かし、2013年1月のiOS収入でトップソーシャルアプリの座を得た。登録ユーザは1億人以上を擁し(日本人は半数以下)、Lineは日本で最もダウンロード数の多いアプリである。それに加え、日本、台湾、タイで最も興行収益を上げているアプリでもある。

Lineはまた、iTunesとGooglePlayの両方で1月に上げた収益という点で、ゲーム以外では最も人気のあるアプリだ。アメリカ製アプリが支配的なiOSアプリのトップリストに入った、唯一のアジア製アプリでもある。AppleのPagesが2位、Panodra Radioが3位だ。

チャットアプリの競争でLineに戦いを挑んでいるのがKakaoTalkで、Android市場では第3位にランクインしており、その実力を証明している。

ゲーム業界にとってのGungHoの位置づけ

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ゲームデベロッパーに関して言えば、日本が再度トップに立った。GungHo Onlineは、同社の14のゲームによって、iOS関連での収益では世界でトップのパブリッシャーとなった。GungHoのタイトルPuzzle & Dragonsは大ヒットし、同社の時価総額を33億米ドルに押し上げるのに貢献した。

この額はZyngaや日本のライバル企業であるGREEを上回っている。GungHoの財務レポートによれば、同社は2013年1月だけでもゲーム分野の売上高は9200万米ドル。これは、同社の2012年売上総額の30%だ。GungHoはPCやゲーム機用のゲームも販売しているが、最近はiOS、Android関連からの売上の方が高くなっていると述べている。

確かに、データが示すようにPuzzle & Dragonsは世界中のiOSとAndroidでプレイされている稼ぎ頭のゲームである。

iOSのパブリッシャーリストの7位にはNHN(韓国と日本で展開)がランクイン。Lineアプリとソーシャルゲームプラットフォームによる大成功に後押しされたかたちだ。これでわかるのは、Line Birzzleといったゲームが、アジア全域のiOSとAndroidのストアでランキングの上位に急上昇したということだ。iTunesのApp Storeシーンを見てみよう。

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アジア製Androidアプリの優勢

さらに多くのアジアのデベロッパーたちが、Androidプラットフォームに揺さぶりをかけている。Google PlayでもGungHoは首位のパブリッシャーで、NHNは2位に浮上した。実際、Androidでの売上上位10社のパブリッシャーうち、1社以外はすべてアジア生まれだ― これは本当に驚くべきことだ。ゲームが一番、金を生む理由もここから見えてくる。

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リストには、ライバルのソーシャルゲームプラットフォームであるDeNAやGREEといった見慣れた名前も掲載されている。その他にも、韓国のSundayTozチームがたった一つのゲームで、同社をトップ10入りさせたというAnipangのすばらしい実績も見て取れる。このゲームは特に、KakaoTalk独自のソーシャルゲームプラットフォームで大ヒットした。

Android上のゲーム収入でAnipangは4位に躍り出た。3位はLine Popだった。

アジアのデベロッパーにとってのゲーム

最終的に、iOSとAndroid両方の日本や韓国のデベロッパーはすばらしい実績を示している― ソーシャル分野に参入し、同時にカジュアルモバイルゲームの大量のノウハウを蓄積している。

日本は最近、Google Playの収益ランキングにおいて、アメリカを抜いてトップになった。このためデベロッパーは日本のユーザから利益を上げることができる― そして世界中でブレークするわけだ。世界における市場リーチということではなく、マネタイゼーションという点においては。

【via Tech in Asia】 @TechinAsia

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