中国最大のeコマースサイト、2012年のモバイルショッピング実績が600%増

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China-Taobao-mobile-shopping中国のネット市民はオンラインショッピングが大好きだ。国内のeコマースサイト全体では毎秒4万米ドルの買い物が行われており、そのほとんどはデスクトップとノートパソコンを経由している。

しかし、ついにそれが変わりつつある。中国最大のオンラインストアTmall(天猫)Taobao(淘宝)が、両サイトのモバイル経由のショッピングが昨年600%増加したことを明らかにした。

この2つのサイトを運営している企業Alibaba(阿里巴巴)は、アプリもしくはモバイルブラウザを通じたTaobaoへのユニークビジター数は昨年3億人に達したと述べている。同社のブログによると、そのうちの5700万人(19%)が各自の携帯電話でショッピングをしたという。

これはモバイルコマースへの大きなシフトではあるが、それでもこの数字はTaobaoの2012年販売実績全体のわずか6.87%を占めるにすぎない。だが、2011年の実績がたったの1.77%であったことと比べると、これは大きな伸びだ。

iReserchが発表した2012年第2四半期のデータで私たちが指摘したように、中国のモバイルコマースを牽引しているのは実にTaobaoとTmallであり、市場シェアの75.6%を握って市場全体を独占している。ファッションeコマースサイトのVancl(凡客誠品)やMaiBaoBao(麦包包)など、平均以上のパフォーマンスをしているモバイルコマースサイトもいくつかはある。だが、その他の数多くのサイト、例えばAmazon China(亜馬遜)など、がモバイルコマースでその存在感を出し切れていない。

「モバイル活用のスピードは私たちが予想していたよりもずいぶん早くなっています」とAlibabaモバイルビジネス部門のゼネラルマネージャーAlex Qiu氏は語る。中国でスマートフォンが急速に普及するなか、スマートフォンの販売台数は今や携帯電話全体の販売数の73%を占める、より大きなモバイルコマースへの過渡期に熾烈な争いが繰り広げられる市場はまだまだ残っている。

「Taobao:2012年度モバイルショッピング年次報告」には、他にも興味深い情報があるので、以下に紹介しておこう。

      ・積極的にモバイルショッピングを行うのは女性で、Taobaoにおける昨年の女性1人あたりの消費金額は280米ドルだった。男性の平均消費金額は118ドル。
      ・2012年、1日あたり平均928万人のモバイルユーザがTaobaoで商品を検索した。
      ・2012年、TmallとTaobaoでは1時間あたり平均22万点のプロダクトがモバイル経由で販売された。
      ・昨年、355万のTaobaoベンダーがモバイル経由の販売を行った。
      ・モバイルショッピングは主要都市から離れた地域で急激に増えている。北京、上海、広州といった主要都市のモバイルショッピングの成長率は146%だった。長沙と重慶の伸び率は167%。さらに小さな都市 ——いわゆる、第3級・第4級都市—— におけるモバイルショッピングの成長率は、それぞれ180%と230%だった。

【via Tech in Asia】 @TechinAsia

【原文】

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