最近、プロダクトを選りすぐって販売するeコマースサイトが現れ始めている。これらのサイトは「デザイン志向型」や「テイストの良い」プロダクトを提供している。つまり、これらのサービスは価格や量ではなく、取扱商品のセレクションの質で差別化を図っている。
シンガポールには、CuriousCatchとHipVanがあり、両サービスともに独立系デザイナーの作るプロダクトを販売して「クール」な要素を強調している。また、VanityTroveとBellaboxなどの美容品定期購入サービスを展開するスタートアップも、自社が選りすぐったプロダクトをそれぞれの顧客に販売している。
今やそのグループにはJooixも加わっている。ブランディング&コミュニケーションの元エグゼキュティブAngeline Seow女史によって2011年の後半にローンチされたJooixは、主にライフスタイルのプロダクトやギフトを販売している。
同サービスが活気づいたのは、50万米ドルの資金をオーストラリアのプライベートエクイティ企業Beacon New Ventures(2012年創業)から獲得した時で、つい最近シンガポールにサービスを拡大した。資金獲得が決まったのは5週間におよぶ交渉の末のことだった。
Beacon New Venturesは、同社のクライアントが市場のギャップを見出し、市場参入戦略を構築する支援をしている。クライアントに投資することもある。Beacon New Venturesの共同設立者John Neal氏によると、Jooixはマーケティングにお金を費やしていないにもかかわらず、健全な利益を上げ、四半期ごとには多額の収益を上げているという。
Beacon New Venturesは、マーケティングキャンペーンでJooixを支援していく。そのキャンペーンにはポップアップストアの開店やデジタルマーケティングなどが含まれている。同スタートアップは、国境を越えてサービスを展開し、マレーシア、インドネシア、タイで顧客を獲得することを目指している。
アジアのeコマース企業は最近、Rocket Internetが運営するZaloraやLazadaなどの大手サービスからのプレッシャーを受けている。Zaloraは2600万米ドルの資金調達と年間換算の収益が米ドルで7桁台になることを発表したばかりだ。
eコマース市場は1つ以上の大手サービスが事業展開してもいいほど大きいので、これら小規模の競合サービスが成長する可能性に影響が及ぶこともあるかもしれない。アジアのスタートアップに出資するオプションについてさらに知りたい人はVentureDexにアクセスを。
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