KakaoTalkが5月にPC版をリリースーーインドネシアでアーティストが出演するTVコマーシャルも

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kakaotalk朝鮮日報によると、KakaoTalkが先日、同サービスPC版へのトライアルアクセスを開始したようだ。韓国で最も人気のあるメッセージサービスKakaoTalkはモバイル専用というステータスに終わりを告げようとしている。

同サービスにPC版を加えることで、KakaoTalkのユーザはパソコンでの作業中に同サービスを使おうとしてモバイル機器に手を伸ばす必要がなくなる。PC版でのサービス提供については、日本の競合サービスLineが昨年3月にすでに導入している。

コミュニケーションの特性を考えれば、あらゆるデバイスで会話ができるというのは重要なことだ。というのも、利用者は目的に合わせて携帯電話、タブレット、もしくはパソコンというように手軽にデバイスを切り替えることができるからだ。

文章のやりとりにおいて、eメールが今でも最も柔軟性があって最もアクセスしやすいツールであるのは、eメールが全デバイスで利用できるからだ。だが、eメールの特性については、若い世代の人もしくは、インスタントメッセージ(非常にカジュアルで形式もなく、礼儀についてもほとんど考える必要のないツール)を求める人からは高い評価を受けていない。

朝鮮日報によると、このPCベータ版は文章メッセージだけに特化し、ショッピングやコンテンツのシェアという機能はないようで、またそれらの機能が5月のリリース版に導入されるのかどうかは分からない。5月の正式リリースを前に、1万人のユーザにPC版への早期アクセス権が与えられる。

Free-Talk-KakaoTalk

BeSuccessがそのPC版のスクリーンショットと内容を紹介している。同記事によると、同PC版アプリにログインするには電話番号ではなくKakao IDを使うが、ユーザの携帯電話に認証コードが送信されるとのこと。

1つのデバイスだけに頼ることなく会話ができるのは本当に便利だろう。Facebook Messengerはすでにマルチデバイスサービスを提供している。Mark Zuckerberg氏が、望まれるコミュニケーションツールとしてFacebook Messengerを活用し、eメールの後釜にしようと考えたからだが、同サービスはアジアでは人気のメッセージプラットフォームではない。しかも、アジアのユーザは一般的にFacebookをメッセージサービスだとは思っていない。現段階での話だが。

KakaoTalkの完全なる韓国市場独占(同社によると市場のシェア率は97%)はグローバル市場にまだ影響を与えていないようだが、この最新の展開によって、同サービスを利用する人は増えるはず、もしくは、少なくとも他の競合サービスのいくつかよりも優先的に利用しようと考える強固な材料となるはずだ。

KakaoTalkは現在、8000万人を超えるグローバルユーザによって利用されており、iOS、Android、Windows Phone、BlackBerry、Badaのプラットフォームで利用ができるが、すべての機能が利用できるのは今のところiOSとAndroidだけに限られている。

また、インドネシアでは先月、同国でKakaoTalkをローンチしたことを受け、韓国のヒップホップグループBig Bangとインドネシアの歌手/女優Sherina Munafが出演するTVコマーシャル1本と、舞台裏ビデオ5本を3月29日からローンチして、同サービスのプロモーションキャンペーンを大々的に行っていく。最近Munafは韓国を訪れ、ソウルにあるKakaoTalk本社で共同CEOのBrian Kim氏に会った。

KakaoTalkグローバルプロダクト開発部門のバイスプレジデント、Kate Sohn女史は発表で次のように述べた。

「SherinaとBig Bangは共に、それぞれの独創性、カリスマ性、芸術性の質において名を馳せています。Sherinaの持つエネルギーは、韓国で最も人気のあるテクノロジーブランドの1つを紹介する取り組みにインドネシアのテイストを添えてくれるでしょう。それに加えて、気軽に楽しく利用できるKakaoTalkを紹介するには彼らは最高の選択だと思います。」

KakaoTalkのこのプロモーション活動は、年初に始まったLineとWeChatのTVコマーシャルを受けたものだ。今年1月~2月の間に、KakaoTalkはサインアップと利用率で300%近くの成長を見せた。同サービスの特徴には、無料のテキストメッセージと人気のゲーム以外に、HDオーディオの無料グループ音声メッセージがある。

この機能は、1つの通話で最大5人までが同時に会話をすることができる。KakaoTalkの音声通話では、お馴染みのキャラクター「おしゃべりトム」と「おしゃべりベン」の音声フィルタも利用することができる。

【via DailySocial】 @DailySocial

【原文】

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