その Tawkon が日本版のアプリをリリースした。英語、ロシア語、ヒンディ語に続いて、4つ目の言語対応となる。Tawkon は国外では無料で提供されているが、日本の Google Play アプリストアでは300円で提供されている。価格が異なる理由について、数ヶ月前、Tawkon の CEO Gil Friedlander から日本市場への参入について相談を受けたとき、彼はこう語っていた。
しかし、これがいわゆる「トップスピード哲学」なのだろうか。これまでのLINEの成功は、タイミングと幸運に大きく依存しているように思う。大規模な広告展開も作用しているかもしれない。しかし、本サミットでは、海外・国内の多くの成功起業家が、なるべくスピーディーに仕事を進める考え方を、口々に話した。500 Startups のパートナー George Kellerman 氏は、技術進歩のスピードが加速しているからだ、と述べた。
もっとスピードアップすべきだ、さもなければ、負けるだけだ。
しかし、日本の企業文化はスピードが遅いことで悪評高く、カンファレンスで述べられたメッセージが、日本のビジネス界に何かしらのインパクトをもたらすかどうか、見守る必要があるだろう。Ruby Association の会長で、伝説のプログラマ まつもとゆきひろ氏は、スピードの遅い企業文化は、ビジョンを持っている人には邪魔になることがある、と指摘した。
午前中2つ目のセッションの中で、Pinterest の CEO Ben Silverman 氏は、こんな話を聴衆に提起し、何かをしようとしている起業家に出会ったら、全力で彼らをサポートすべきだと述べた。多くのスピーカーが言っていたのは、シリコンバレーの素晴らしい事の一つは、この種のサポートが提供されることだ。
おそらく、今回のカンファレンスで最も心を動かされたのは、500 Startups のパートナー George Kellerman 氏が、聴衆の中の起業家に起立を求め、周りからサポートの拍手を浴びせたことだろう。
この人たちこそ、日本の未来だ。我々は彼らを祝福しなくてはならない。
日本の起業家は、社会から飛び出た杭のような存在だ。この拍手は、日本人の聴衆にとって、きっとムダにはならなかっただろう。ビジネスの世界で、パッションやリスクが受け入れられない国では、起業家はただの〝パッションを持った、リスクテイカー〟になってしまう。カンファレンスの後、私は George と話す機会があり、彼がステージを降りたとき、イベントスタッフの一人が感動で涙していたと語った。クールな時間だった。
500 Startups のパートナー George Kellerman 氏は、起業家に起立させ、彼らへの祝福の拍手を求めた。